令和時代に突入して、最初に「令和」の冠名を入れた駅は、行橋駅の隣にある「令和コスタ行橋駅」。そこへ向かうには平成筑豊鉄道田川線を利用するか、クルマでコスタ行橋へ向かった後、そこから駅まで徒歩で連絡するのが一般的。
殆どは後者だが、令和コスタ行橋駅の名前が刻まれた紙のきっぷを購入する場合は、当駅に券売機がないことから、隣のJR行橋駅にあるみどりの窓口で発券して貰うしかない(行橋駅にあるへいちく会社線の券売機は対応していないため)。
一方、同じ福岡県にある西鉄電車では、10月22日の「即位礼正殿の儀」に合わせて、同日付で令和の典拠とされる万葉集「梅花の宴」の舞台・坂本八幡宮の最寄り駅である都府楼前駅の副タイトルに「令和の里」という文字列が加わる。
都府楼前駅の副駅名を「令和の里」にいたします
(西日本鉄道株式会社/令和元年10月10日付)
さて、ココで個人的な疑問になるのが「令和コスタ行橋駅と都府楼前駅(令和の里)、どっちが元祖なのか?」というもの。確かに最初に令和という冠名を名付けたのは前者だが、梅花の宴の舞台と思われる坂本八幡宮に最も近いのは、後者。
私としてはやはり、万葉集から引用し、長い歴史の積み重ねで今に至る坂本八幡宮最寄り駅の都府楼前の方が、最も「令和駅」としてシックリ来る。前者は令和時代最初の駅という理由なだけであって、どうしても違和感を覚える。普通に「西行橋駅(コスタ行橋前)」で良かったと思うし、この駅が当初の2018年度に開業となっていれば、令和と名乗らずに「平成コスタ行橋駅」みたいな名前になっていただろう。
どうだっていい議論なのだが、本気で令和に相応しい駅はどちらなのか、勝手ながら検証してみた(つまり、ラーメン屋の老舗 vs 本家 vs 元祖という不毛な論争と同じ)。
【列車で駅へ向かう場合の到達度】
【自動車で駅へ向かう場合の到達度】
【坂本八幡宮までのアクセス】
はい、話になりませんわな。
と言うわけで結論。どっちが本家なのかを争うよりも、令和元年に直接・間接的に爆誕した「二つの令和駅」ということで、丸く収まった方が良い。
ちなみに令和元年は2019年なので、その気になればJR九州も2019年3月のダイヤ改正で誕生した「糸島高校前駅」も「令和駅」と改称させることは可能。但し、地元の理解が全く得られないことの方が大きい。