そらマメさん鉄道局・流通局

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【速道そらかさんの秋の新聞週間2020(1)】 新聞が売れなくなる法則

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ジャーナリズムよりも、駅売りの新聞の銘柄を見て楽しみ、一部買いすることの方が興味ある。

 新聞週間では、記者の視点から見たジャーナリズムの重要性を語る傾向にある。

 しかし、あくまでもソレは記者の考えに過ぎず、新聞の発行部数のことに関しては、減少に歯止めが掛かっていない。これを踏まえると、記者や様々なジャーナリストたちが考える新聞と、実際に新聞の販売・頒布をする側とでは、異なる見解が見えてくる。

 そこで、せっかくの新聞週間なので、私は別のアプローチから新聞を考えていくことにする。1回目はストレートに「新聞が売れなくなる法則」

新聞が売れない理由

 新聞が売れなくなる法則には、いくつかのポイントが隠されている。こうした主観的な事実に対し、メディアはどう向き合ってきたかと聞かれると、多分、まともに答えられないだろう。

新聞社・記事そのもの

  • 新聞契約が減少傾向にあることや、読者層の大半が年寄り・特定の思想を抱く団体・個人ばかりであるため、その読者に足を向けて寝ることが出来ず、結果的にその人たちの言うとおりのオピニオンになってしまう。(→特に政治面では、揚げ足取りと思わせる記事を連発)
  • 「読者不在」なのをいいことに、オピニオンやコラム主体の記事になってしまい、事実と主観を履き違える記者が続出。中には極端な思想を抱く記者が暴走し、企業としての新聞社にとって、守らなければならない社会的コンプライアンスを「報道の自由」「政府の陰謀」「パヨク必死だなw」などと言い訳する。(→モラルハラスメントが懸念)
  • コスト削減を理由に、総局・支局・通信部が廃止、もしくは見直されて、取材範囲がますます狭くなる。(→記者に掛かる負担が大きくなり、早期退職の引き金になる)
  • コスト削減の切り札とも言える軽減税率に期待するも、発行部数が異常なスピードで減少していることから、全くアテにならず、結局、値上げに踏み切らないといけなくなる。(→そして読者が逃げ出す)
  • 発行部数が減少するため、スポンサーが逃げ出す(または発行部数が比較的堅牢な全国紙・地方紙のみに絞り込む)。結果、広告欄がスカスカになって、ACジャパン・新聞業界などの無料広告で穴埋めするか、ページ数の削減や夕刊廃止などを講じることになる。(→実質的な購読料値上げに繋がる)
  • 社会がますます進んでいるのに新聞社・通信社がその時代に着いていくことが出来ず、ネット善悪説や「昔はよかった」「最近の若者は」を誇張するようになる。(→社会的分断の加速)
  • 取りあえずジャーナリズムの重要性を語っとけばOK。(→フェイクニュースの火種)
  • 新聞はオマケ、本業は不動産屋です。(→どっかの全国紙)

新聞販売店・駅売店

  • 残紙処理が出来ず、広告用のチラシも激減していくため、販売店に重くのしかかってフランチャイズ経営が不可能となり、販売店の統廃が加速する。(→発行部数の大幅な減少に繋がる)
  • 壊滅的に配達員が不足しているため、一人あたりの配達員に掛かる負担が極端に大きくなる。(→どんなに給料や待遇がよくても「ブラック労働」になりがち)
  • FC販売店のオーナーが高齢化、あるいは重労働で引退せざるを得なくなった時、それを引き継ぐ人が誰もいない、または誰も引き受けたがらない。(→宅配空白地帯が生まれる)
  • 逆効果と分かっていながらも、業界の商習慣に基づいて強引な新聞契約を結ばざるを得ない。(→新聞業界のマイナスイメージが加速。ただ、これは今に始まったことではない)
  • KIOSKNEWDAYS・ハートインセブンイレブンファミリーマートといった駅売店で即売を行うにも、通勤手段の変化やスマートフォンで情報収集を行うのが一般的になった現代では「不要の産物」であり、絶対に売れると見込まれる銘柄以外は即売を行いたくない。(→業界紙などの特殊銘柄が消滅)
  • コンビニでも不採算商品と分かっていることから、地方部ではスポーツ紙と地方紙以外は置きたくない。(→全国紙の地方撤退の火種)

折り込み屋・印刷工場

  • チラシ入稿が少なくなるか、もしくは偏った年齢層をターゲットとした通販広告ばかり印刷する。(→総じて通販は広告費が安い)
  • 印刷部数が減るため、人員調整や更なるコストカットを迫られる。(→フリーペーパー挿入や、ポスティング向けのチラシ印刷などでコストがかさむ恐れ)
  • 朝夕セット体制で夕刊を発行している場合は、その分がコストになる。(→夕刊廃止、朝刊の頁数削減に直結する)

読者側の問題

  • 暇でネットを使い切れない年寄りにすれば、新聞(それも一紙だけ)とテレビの相性が「ネ申レベル」で良いため、必然的に愚痴だらけのワイドショーを真に受けるようになり、新聞の論調+誹謗中傷・罵倒のワイドショーこそが事実と錯覚してしまう。(→社会的分断が加速する)
  • 少しでも多様な意見や情報を収集するにも、肝心の図書館では予算削減を理由に銘柄が減らされており、中には一県一紙に近い状態の所もある。(→面倒くさくなって、一紙+ワイドショーに流れる)
  • 理不尽な時間指定を求め、出来ないと配達員や販売店にクレームをスグに入れる。(→配達員が辞めてしまう要因を作る)
  • 「記者の思い込み、あるいは企業の方針で書かされている」のを知ってるため、gdgdとジャーナリズムの重要性を語られてもシラケるか、イデオロギーの問題として論点がズレてしまう。(→読者と記者との意識の乖離)

正直、生き残れる新聞って、どこなのか?

 超・主観で予想するなら、多分、この銘柄は20年先も普通に生き残る。

  • 読売新聞 ……鉄板中の鉄板。
  • 日本経済新聞 ……企業・投資家にすれば、重要なモノ。
  • 地元の政財界とパイプが繋がっている、有力なオーナーさんが社主になっている地方紙
  • 地域紙
  • 東京スポーツ ……発売範囲は縮小される可能性は高い。

 それ以外の新聞社は、不動産投資でもしない限り、長くもたないとみている。

 まあ、日本の新聞は「宅配サービス業」という側面が大きいが、この辺は次回。(続きます)