この前の唐津旅行に出かけた際、笹原駅で下車してみた。この駅をはじめ、福岡都市圏では最近になって増殖しつつあるのが「ど~ぞ」という多機能券売機。
スゴいネーミングセンスを持った自動券売機だが、要はJR西日本管内でよく見かける「みどりの券売機プラス」(MV50型?)と同じもの。JRシステムが開発した券売機そのものであり、近距離・遠距離きっぷの購入や、トクトクきっぷ・定期券購入などを同じ券売機で対処できる。オペレーター呼び出しボタンを押すと、端末を扱っているサポートセンターと接続し、対話しながらきっぷ購入ができる(定期券購入時に必須)。
笹原駅は博多駅の2つ手前にある駅で、朝夕を中心に通勤・通学で賑わっているものの、データイムはそうでもなく、訪問した昼12時頃は割とスカスカな様子だった。あくまでも通勤時にのみ混雑する他は、割とスキもデカい駅なのかもしれない。
「ど~ぞ」ではSUGOCAの扱いはしていないため、チャージは窓口の隣にある専用機で対処。紛失などの異常時の場合は、窓口が開いてる場合はそこで対処するものの、閉まっている時はスマート・サポート・ステーションにありがちな係員対応精算機で遠隔対応を行うようだ。
笹原駅の窓口営業時間は、2020年11月現在では朝7時~20時(土日祝日は朝8時~19時)なのに対し、ど~ぞを使った場合は朝5時~23時までに設定されている。コールセンターの営業時間に合わせているだけだろう。
当面は窓口対応と「ど~ぞ」の組み合わせで様子を見つつ、状況を判断しながら窓口閉鎖も目論んでいるものとみられる。首都圏・関西圏では大量の利用客がいる駅であっても無人化・券売機対応を推し進めていることから、JR九州管内も福岡・北九州都市圏であっても、ごく一部の直営駅を除けば券売機対応のみに代わるのではと察した次第である。
「公助」の考えをもっと広める努力を
mainichi.jp 無人化、あるいは営業時間の大幅削減に伴って、身障者の移動の自由が脅かされるという問題も懸念されている。安易な無人化は理解を得られるか微妙な所があるものの、一方では交通モードの転換や鉄道利用客の減少などで、鉄道事業者も頭を抱えているのもまた事実。
菅総理みたいなことを言うわけじゃないが、どうしても乗車困難な状況が発生しうる場合、たとえば自治体から委託を受けたNPO団体などが主体となって、簡易委託駅のようなアシストを行うサービスを公的レベルで実施するという案も考える必要があるかなとは思う。何でも鉄道会社に責任を持たせるのではなく、乗車・降車の対処に関しては公的支援を求めるか、鉄道会社が依頼を受けてから出動・乗車サポートを行う体制の強化を迅速に行うなど、対策は色々あるはずである。
ちなみに、この前の旅行で香椎線に乗った時に、駅員が大量に乗り込んでいた。「まさかJR西日本における一斉改札か?」と思いきや、一部の駅で乗車を手助けして欲しいという依頼だった様子。こんな感じで、ちゃんと鉄道屋は仕事してるんだなと思った。