【発売を取りやめる主なきっぷ】
- 九州新幹線2枚きっぷ(派生の「日帰り」も含め、全て廃止)
- 在来線特急の指定席2枚きっぷ(福岡市内⇔別府・大分/臼杵・津久見/佐伯/肥前鹿島/長崎/大村・竹松/佐世保、及び、北九州市内⇔別府・大分を除く、全てが廃止)
- 在来線特急の自由席2枚きっぷ(博多⇔佐賀/肥前山口、南宮崎・宮崎・宮崎空港⇔延岡を除く、全てが廃止)
※鳥栖・久留米⇔大分の経路変更券も廃止になるため、必然的に企画乗車券の「ゆふいんのんびりきっぷ」も見直しになる可能性大。- つばめ限定!九州ネット早特7
- JQ限定!九州ネット早特14
- 京都・大阪・神戸往復割引きっぷ
- 新幹線往復割引きっぷ
【きっぷの値上げ】
新型ウイルスCOVID19感染症の影響で、JR九州は売上が低迷している2枚きっぷを、ごく一部のみ残す程度でほぼ全廃する。……と言っても、普段から区間快速・普通列車で移動することが多い私にすりゃ、「ああ、そうですか、そりゃあ残念ですなぁ」という程度。
C19の流行もさることながら、2枚きっぷ廃止区間をJR九州の公式資料を基に閲覧していくと、元々が不採算と思うような場所だったり、発着・到着駅に対して、実際の利用とは懸け離れた乗車形態と思われる場所が設定されていたりと、確かに2枚きっぷの取りやめには理に適うモノが多い。
生き残った2枚きっぷも、発売価格を若干ながら値上げしているため、より現実的なきっぷの売りさばきが行えるように調整したが故の結果といえる。福岡市内⇔長崎・佐世保・大村・竹松・諫早に関しては、発売見直しリストに含まれていないため、ココは長崎新幹線の部分開業を待って改訂するとみられる。
筑後民の私にすりゃ、九州新幹線2枚きっぷ・日帰り2枚きっぷは、正直魅力が薄い。なぜなら、JR久留米駅以北は快速・区間快速・普通列車が充実しているし、博多⇔JR久留米の連絡も在来線列車の移動が少し遅く感じる程度で、特に不満は抱いていない(区間快速で乗り換えが必要な列車が当たった場合はチョッとイラつくが)。在来線から遠く離れた場所にある新大牟田・新玉名に関しても、余程の急ぎでない限りは在来線で十分に熊本・福岡都市圏へ行き来できる。
これを踏まえると、鳥栖・久留米以南の2枚きっぷの役割は、本当は2011年の新幹線開業の時に終焉を迎えたのではないかと再評価できる。当時は「リレーつばめ」「有明」の余波が残っていたため、新幹線開業に伴う利用促進の観点から役割を引き継がせたとも言える。
JR九州がネット予約をほぼ強制するようになり、どんどんJR西日本っぽい経営体質に変貌しつつあるのをみると、2枚きっぷは「平成時代にはウケが良かったが、令和時代はレガシーな遺産」として語り継がれていくんだろうなぁ。
ちなみに、2枚きっぷ・4枚きっぷの存在は、当時、PUFFYが出演していた脱力系CM「割と楽」で知った。ゲラゲラ笑いつつも、ホントに発売する気あるのか?と目を疑ってましたな。