「國鐵廣嶋」と揶揄られたJR西日本広島支社管内の国電は、2020年のダイヤ改正で全て227系に統一され、そこで使われていた車両は隣の岡山支社・山口支社(広島支社山口エリア統括部の愛称)に移管された。
私の予想として、山口県内の山陽線・宇部線・小野田線は、多分、永遠に国電を使い続けるとみている。その理由として、
- 元々の輸送人数など、たかがしれる程度。実際の利用も、九州方面の乗り継ぎである下関駅を除けばせいぜい10,000人以下であり、人口減・利用減の可能性が高い線区に新車を投入するのは、新車製造・運用コストに対して割に合うとは言い難い。
- 宇部線・小野田線はBRT転換の疑惑も浮上しており、山陽線などを含めても基本的には自動車交通に依存した地域性である。
- 岡山支社も自動車交通に依存しているが、特急・快速列車の改良化が進む一方で、普通列車は未だに国電を使い続けており、岡山・倉敷・福山都市圏に対する人数と輸送密度や、新幹線のりかえなどに伴う鉄道利用の需要拡大が今後も見込まれる。そのため、当面は国電を使用し続けるものの、段階的に新車を投入して利便性の改善を図る必要がある。
こうしたことから、岡山支社に関しては広島支社の通勤型列車である227系か、もしくは大阪環状線で運用している323系の改良版を導入する形で、次の世代にバトンタッチする可能性が高い。逆に需要減の山口支社管内は、岡山支社で使われた国電を全てココに異動させ、国電車両の解体処分や修理を何度も繰り返し、車両が不足したら他のJR西日本・JRグループで使われている国電車両を購入してココに引っ越しして使い続けていくだろう。どうしても国電の在庫が無くなった時に、アーバンネットワークで使われている初期型の列車(207系・221系など)を持ち込むモノとみている。
ココはゴミ捨て場か()
ちなみに、山口支社管内で今後進むものとして考えられることも言っておく。
- ICOCAの山陽線全線区対応(下関駅にあるJR九州の自動改札機は、本来のJR西日本に変更した上で、SUGOCAチャージ機などのJR九州の所有物は撤去。但し、他のJR各社と同様、下関駅を跨いで同一交通系ICカードの乗車が出来ない可能性が高いため、ホーム上や自動改札機付近に乗り換え改札機を設置?)
- ICOCAのエリア拡大(せいぜい山口線・山口駅までが限界。山陰線は小串駅まで。宇部線・小野田線は、BRT転換の話も勘案しながら慎重に検討。岩徳線などは最初から導入しない)
- 一部線区の戦力外通告(山陰線の一部・岩徳線・宇部線・小野田線)
- 北陸支社の無人駅並みに、木造建築が多い山陽線の駅をシンプル化(将来的にICOCAに対応できるように勘案)。
- 新幹線側も含め、有人窓口を出来るだけ早期に全廃。アシストマルスを積極的に導入し、駅員配置転換を加速する。
- 駅名標の交換(本来のラインカラーに沿ったモノに変更)
安全面と乗車環境改善のための設備投資は進める一方で、電車・気動車は国電を最後まで使い続ける。山口支社管内は、国電最後の楽園(EDEN)になってしまうのだろうか。
ちなみに、山陽線の国電は3両編成で十分だと思う。4両編成はスキがデカいし、逆に2両編成は窮屈。この辺、実際の時間帯に応じた輸送人数ではなく、単に国電車両の在庫などで判断しているのだろうか?