この前の関西1デイパスを活用した京阪神旅行において、最大のネックだった「新幹線往復+宿泊先の確保」は、どのようにやったかという話。
結論から言えば、旅行会社が企画する「のぞみ往復+指定されたビジホに泊まれる旅行券」を、地元の代理店に依頼している。
JTB代理店が発売した旅行券の一例
上記3枚のきっぷは、筑後船小屋→新大阪へ向かう片方向分の旅行券。乗車票となっている部分をよく見ると、「契」という文字列が刻まれているが、この部分はJR各社と契約している旅行代理店が発売する旅行券扱いであり、JR九州・JR西日本が発売する乗車券ではない(通称「マル契」「契約乗車票」)。
旅行券のおねだんは、通常の新幹線利用時よりも大幅に安く抑えられているケースが多く、繁忙期・閑散期・通常時の3パターンで価格を変動調整させる。
その反面、旅行券の多くが「乗り遅れたら即OUT」「自由席乗車禁止(後発列車もNG)」というルールを課していることが多く、途中下車なども一切できない。私が注文した上記の旅行券は、「乗り遅れたら後発列車の自由席に着席可」という特約がくっついていたが、基本的には希である。
つまり、乗車経路がガッツリと決まった条件にご納得して戴ける場合に限り、発券される。
乗車票の受け取り
旅行代理店で手配・契約すると、その場でQRコードが印刷されたプリント用紙が渡される。これを新幹線駅に設置された指定席券売機(MV50)で読み込ませれば、スグに乗車票が発行される。以前はみどりの窓口で発行してもらうか、もしくは郵送で旅行代理店に配達してもらう方法が存在した模様(自宅に宅配してもらう乗車票もある)。
実際に乗車してみた
7時1分発の「つばめ300号」に乗車したあと、博多駅で13番のりばに移動して、7時36分発の「のぞみ8号」に乗車。この辺は「ガンジツスゴクオモイシンブン」の時にお世話になるため、難なくクリア出来た。但し、途中下車が全く出来ずに新大阪まで缶詰になることや、COVID19流行に伴う車内販売が取りやめになっていることから、事前にドリンクを大量に購入して移動している。
「ぷらっとこだま」「バリ得こだま」は、この原理を応用したもの
「ルールは異常なまでに厳しいが、その分、安く乗車できる」という、先ほどの契約乗車票(旅行券)の仕組みを応用したものが、JRの旅行代理店が発売している、例のこだま向け旅行券である(JR東海ツアーズの「ぷらっとこだま」、日本旅行の「バリ得こだま」)。
これは事前に特定の新幹線車両(だいたい1~3両程度)の座席を、予め旅行会社側が大量に仕入れておき、その部分を格安で発売するというもの。新幹線の空気輸送対策にも繋がる上、旅行券と同じ動きをするため、縛りは異常なまでに厳しいものの、普通に新幹線を使うよりもかなり安く乗車することが出来る。
「2人縛り強制」のJR西日本管内ではありがたい、オトクな旅行券
今まではeきっぷの活用や、18きっぷによる在来線区間の移動などで、少しでも安く移動する方法を模索してきたが、通勤・通学以外でのソロ利用に消極的なJR西日本のことなので、ダイヤ大幅見直しやトクトクきっぷの2人縛り強化などで締め付けを行っている。
となると、正規運賃で移動するのは、余程の急ぎでない限りは得策ではないと判断。今回は旅行代理店の力を借りて移動してみたが、ちゃんと出発時刻と乗車経路を守れればナニも言われないため、案外、これを使う方が良いのかなとも思った。
ちなみに、NEXCO西日本管内で最も到達が難しい沖縄道に関しては、問答無用で「飛行機往復+レンタカー2日間+ビジホパック」が必須になるため、予め、今のうちから旅行代理店の力を借りて移動することも慣れておいた方がよいと思うようになった。同時に、今回はJTB系の旅行代理店だったが、これから先はJR西日本が指定する他の旅行代理店(日本旅行・近畿日本ツーリスト・阪急交通社・読売旅行など)の力を借りて移動してみようかなとも思う。