熊本日日新聞の夕刊が2021年9月30日付を以て休刊となり、翌10月1日から完全な朝刊単独体制に移行した。9月30日当日は夕刊配達をしていて熊本に行けなかったため、今回もバックナンバー送付という形で熊日夕刊を取り寄せてみた。
熊日の夕刊は、以前は熊本県内のほぼ全域で宅配が行われていた模様だが、徐々に縮小していき、休刊寸前までは熊本市を含めた都市圏で細々と発行していたと聞いている。現に、熊本県北部のとある熊日販売店に窺った時は、取り扱いをしていないと聞かされ、ついでに熊本都市圏でない限りは購読出来ないことを伝えられたことから、夕刊を購読している世帯はごく僅かだったというのが想像できる。
熊日夕刊最後の日は、夕刊愛読者向けの話題が3面に掲載され、全盛期にはラジオのニュース番組の材料として使い、末期にかけては一種の読者交流のような役割に留まっていたことを回想する話が紹介されている。初めて手にした時も、殆ど共同通信のニュースで紙面を埋め尽くしていたことから、速報性からオピニオンメディアとしての新聞なんだなと生温かく見ていた。
ジャーナリズムやオピニオン以前に、夕刊の需要がもはやオワコン状態と化しているのをみると、最後まで生き残っている在福も、いよいよ再編の時が近づいているのかなと考えさせられる。まあ、その時はその時で、新聞社の方針に従えばいいだけの話だけど。