そらマメさん鉄道局・流通局

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訃報記事とどう向き合えばいいのか。

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霊夢ダチョウ倶楽部上島竜兵さんが自○を図っただなんて、信じたくないわ。辛い思いをさせないで欲しいわ。

魔理沙)本当だぜ。Twitterやらで何かおかしいぜと思っていたら、通信社のニュースで明らかになって「ええっ?」となったぜ。「竜ちゃん、一体何があったん???」と疑問視してしまったぜ。

霊夢)昔からダチョウ倶楽部の芸風は面白くて、特に上島さんはツッコミ役としてリアクション芸が凄く面白かったから、尚更ね。

魔理沙)熱湯CMの「押すなよ押すなよ」とか、ベレー帽を床にたたきつけて「訴えてやる!」→「くるりんぱ」とか、キスするとか、思い出深いモノばかりだったからな。余計に肌で感じちゃうぜ。

霊夢)これから取材合戦が始まりそうね。

魔理沙)第一報を通じた東京8chでは、まっしぐらに駆けつけて、自宅前から積極的に張り込み取材を行っているぜ。庶民の声は「遺族に無礼だ」と批判だらけだぜ。

霊夢)だって、まだ情報が錯綜して、ダチョウ倶楽部の他のメンバーや遺族が混乱している状態なのに、よくそんな無神経に報道できるわね、相手の気持ちを考えたらどうなの?

魔理沙)まさにそれだぜ。こうした事件性を伴う訃報、取り分け自○の場合、取材する側も情報を受け取る側も、どうしても「報道かプライバシー配慮か」で不毛な論争が起きてしまうぜ。ということで今回は少し志向を変えて、「訃報とどう向き合えばいいか?」を少し考えていくことにするぜ。それじゃあ

 

ゆっくりしていってね!!
ゆっくりしていってね!!

 

マスコミは何を取材しているのか?

霊夢)よく、自○をセンセーショナルに報じることに、マスメディアは厳しく批判されてしまうよね。

魔理沙)ああ。彼らはそういうのを理解した上で訃報を伝えてるんだから、ある意味、ヨゴレ役のような存在だぜ。

霊夢)報道記者は、こういった仕事を引き受けて、遺族や関係者を激怒させたり困惑させたりするのを面白がって報じているのかな?

魔理沙)そんな訳ないだろ。確かに一昔前のワイドショーならノリノリだったが、今のご時世、多くの世間から恨まれていることや、労働環境・報道倫理が厳しくなった現状では、逆に仕事しづらいと考えるのが一般的だぜ。

霊夢)毎回思うけど、「ワイドショーは芸能人の訃報(特に自○)を面白おかしく伝えるの、止めてくれない?」と言いたいわ。

魔理沙)そうか?私が記者や報道屋なら「うっせー黙ってろ」で終わるぜ。……人間性としては「仕事でやってるから(疲」だがな。でも霊夢、少し考えて欲しいぜ。「では、視聴者や読者、更には政府・WHO方針に基づいて、警察発表記事をそのまま掲載すれば良いのか?」と。

霊夢)私だったらその方が絶対に遺族のためになると思うもん。

魔理沙霊夢みたいに客観的に判断することが出来るのであればいいぜ。でも、中には「どうして○を選んだのか?」と、原因を知りたい人も世の中には沢山居るんだぜ?

霊夢)それは、知ろうとする人たちを道徳で教えてあげたいわ。

魔理沙)行政発表を正確に伝えるのは事実だが、報道記者としてはそれだけで終わるはずないぜ。後から各道府県警や警視庁から死因などが伝えはされるが、一方で「どうしてそこに行き着く結果が起きたのか?」を調べるのも記者の仕事だぜ。

霊夢)ひ、ひどすぎる。。

魔理沙)酷いかもしれないが、逆を言えば「事実関係を正確に伝えることで、寧ろ、これから自○しようかしてる人に対して経緯関係を明らかにし、その後の社会復帰の参考にさせる」、ということだってあるんだぜ。だから、何もかも隠してしまうっていうのが一番よくない報道の仕方なんだぜ。

霊夢)そっか。○因が明らかになり、そこに行き着くまでのプロセスが明らかになれば、自決という選択肢を幾らでも回避できるわけだね。

魔理沙)余談だが新聞の場合、現場には社会部と芸能部(文化部)記者が駆けつけるぜ

霊夢)どういうこと?

魔理沙)事件・事故そのものは、普段からサツ回りを行っている社会部が担当しているからだぜ。そこでごく普通の庶民であれば、後はずっと社会部が担当する。一方、芸能人などになると、芸能部(文化部)記者も同じように取材し、それを「キャップ」と呼ばれる情報収集役の記者に渡して、デスクに提出する流れだぜ。

霊夢)なるほど。芸能人は基本的に芸能部・文化部の所轄だから、そういった人に詰め寄って取材をする必要があるわけね。

魔理沙)政治家なら「政治部」、著名な外国人なら「国際部」(または共同通信時事通信の記事を流用)、経営者や財界になると「経済部」が動き出すぜ。

「WHOガイドライン」をただ貼り付けておけばいいの?

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魔理沙)ところで霊夢、さっきから右上に「いのちの電話」の連絡先が掲示されているぜ。

霊夢)ホントだわ。でもさ、こんなことを標示していても、命を絶つ人はいるんじゃないの?

魔理沙)残念だが事実だぜ。「WHOガイドライン」の考え方は、命を絶とうとしている人が著名人の自○による訃報を見た時、自分も同じようにすればいいんだと思わせるのを予防する観点から表示しているわけで、別に報道そのものを厳しく弾圧する意図は無いぜ。

霊夢)てことは、「いのちの電話」は、非表示にしてもいいってわけ?

魔理沙)日本の報道機関が高らかに「報道の自由」を掲げる以上、これだと、たとえ命を大事にしろという正しいメッセージであっても、いかにも国家権力に屈したという解釈も出来てしまうから、情けないと思われても仕方ないぜ。人によっては「お守りじゃねーんだよ、それはw」とツッコミが入るのが定番と化してるぜ。それに、著名人の訃報は「自○しないで!」と叫ぶのに、一般人が自○した場合には何事も無かったかのように報じるだろ?結局はお役所仕事でそう言ってるだけだぜ。

霊夢)あちゃー、そりゃあかえって非難が出るのも分かるわ。ところで魔理沙いのちの電話で助かる命って、本当にあるの?(いのちの電話そのものには何の罪もないよ)

魔理沙)そこに電話したことがないから何とも言えないぜ。ただ、自○を考える人は極限状態まで追い詰められていることが多く、その理由も単純ではないぜ。スグに解決できる程の問題であれば、ある程度は自力・公的補助などで解決の道を探るが、複雑に絡み合うと収集が付かなくなり、最終的には自○を選んでしまう(人間の判断能力を超えてしまう)、というパターンが多いな。

霊夢)なるほど、複合的原因か。うつ病とか、まさにそんな感じだよね。

魔理沙)上島さんの場合、新聞記事を読む上では「COVID19流行に伴う芸能活動の自粛が発生し、それに伴って他の芸人や地域住民との交流が極端に減った」と報じている。つまり、ここから読み取れることとしては、「自粛に伴う生活環境の著しい変化(生活苦、人との交流激減でストレスの吐き口が制限された、持病、家族との連携、仕事疲れ、志村けんとの無言の別れなど)により、相当の精神的苦痛を感じていた」と考えられるぜ。

霊夢)上島さんが「師匠」としていた志村けんさんも、新型コロナウイルス感染症(COVID19)に直接感染し、ワクチンが開発される前に肺炎で亡くなられたから、その時のショックもあったんだろうね。コロナウイルスは罪深いわ。人間の心理さえもボロボロにしていくなんて!

魔理沙)執筆地点での報道で明らかになっていることとしては、まだ決定的証拠とまでは行かずとも、コロナ禍による生活環境の変化が疑われるんだから、そのことを深入りせず、客観的に伝えた上で、「そうした問題を取り組んでいる団体、あるいはコロナ禍で極端な減収が起きたことによる、国・各自治体の支援制度がある」といった風に伝えれば、少しは読者・視聴者も事件を考えるヒントになると思うんだぜ。

霊夢)でも芸能人の場合、プライベートで公的支援を受けたり社会復帰活動をするのは、結構、勇気が要りそうね。

魔理沙)そうだな。その様子が週刊誌などで暴露され、ワイドショーやネット上のゴミ記事として、ゴシップ情報が大量生産されてしまうから、余計に捌け口が無くて困っていたのかもしれないぜ。

読者はどう接すれば?

霊夢)自○事件が起きた時、真っ先にネットニュースやテレビのワイドショーを見てしまうんだけど、いまいち因果関係が分からずに釈然としないのよね。

魔理沙)そりゃそうだ、「○○さんの死因は?家族関係は?ストレスが原因?理由を調べました!」みたいなゴミ記事が大量に蔓延してる訳だし、そもそも事件自体は報道した地点でも続いている訳だから、何も分かるわけないぜ。ただ、第一報を聞かされた程度だぜ。

霊夢)もっとこう、ちゃんと情報を整理させるの出来ないかな?

魔理沙)意外かもしれないが「翌日のスポーツ紙を2~3紙買う」だぜ。

霊夢)え、え?人権侵害上等なマスコミの言い分を信じろ、なの?

魔理沙)そうした解釈も出来るが、逆を言えば張り込んででも取材をすると言うのは、それだけ質の高い情報を発信するための人力作業(裏取り)でもあるんだぜ。第一報重視のテレビやネットニュースと違い、紙媒体の新聞は出来るだけ間違いが起きないように、二重も三重もチェックするぜ(記者→(キャップ)→デスク→編集・校閲→最終提出確認→(輪転機・配送・配達)。つまり、ネット上の独り歩きではなく、ちゃんと裏取りをした上で情報を記載する訳だから、かなり身が引き締まったニュースが刻まれるのは当然のことだぜ。

霊夢)いい加減なことをホイホイと書いてPV稼ぎを行うのがネットだから、下手するとワイドショーの方がまだマトモと思うこともあるんだよね。

魔理沙)それにワイドショーだって、スポーツ紙や一般紙の記事を解説するだろ?何度も裏取りをして、そして、複数の銘柄で情報収集をした上で取り上げるんだから、信憑性もそれなりに高いのも頷けるぜ。

霊夢)でも、ワイドショーもセンセーショナルすぎて……

魔理沙)そうだよな。だからこそ私からのおまじないだぜ。ショッキングな話が出てきた時は、敢えて情報を遮断し、自分の中で気持ちを落ち着かせてから新聞を読むといいぜ。事件発生直後は動揺していても、2~3週間経った後で新聞を読み返すと、皆が思う以上に意外と客観的なニュースを伝えているように見えるぜ。

霊夢)そうした考え方で新聞に接すれば、アノ時はショックだったけど、改めて事件の中身を検証した結果、これは自分でも起こりうる話だよね、こういう道もあったのでは?など、色々と考えさせられるね。

報道する側、受け手側、どちらも白熱するのは最初のうちだけ

霊夢)自○ネタは唐突な別れを宣告されたも同然だから、誰もが錯乱・迷走してしまうのは当然だよね。

魔理沙)「少しでも情報を伝えないと」と叫ぶ側、逆に「少しでも情報を規制するべきだ」と叫ぶ側、いずれも共通していることは「情報の奪い合い」だと思うぜ。その情報が受け手にとって理想の形で済まされるなら、報道機関もそこまで叩かれることはないと思うぜ。

霊夢)少し前の日本だったら、今頃は通夜・葬儀の様子を何の遠慮も無く伝えてたわよね?

魔理沙)そうだぜ。日本で報道バッシングが起きるのは、マスコミのデリカシーの無さが一番の原因かなと思うぜ。「そこは自重しろよ」みたいに。でも、情報の受け手側だって、あれこれ報道屋相手に妨害工作を平然と行うあたり、本当に情報を知りたい人の身になって主張しているのかと思うと、これも疑問だぜ。

霊夢)「大衆は竜ちゃんの遺体運びとか聞いてないよ!(ベレー帽を床にたたきつけて)訴えてやる!」みたいな感じ?

魔理沙)大袈裟に解釈しすぎてるが、まあ、そんなところだな。だからこそ、自分の精神を粉々にしかねないショッキングなニュースが出てきた時は、前述の「情報遮断・後からニュースの整理」を行い、ニュースの重要性を自分なりに確かめることが重要だぜ。殆どの読者はショックは受けても、わざわざ報道屋相手に苦情を言ったりしないし、寧ろ、「自分の命をいかにして守るか?」を真っ先に考えるからな