そらマメさん鉄道局・流通局

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月極め新聞、再び値上げ?

kosijnl.co.jp 業界紙・古紙ジャーナルの報道によると、急激な円安による原燃料コストの上昇などから、製紙メーカー各社が新聞社に対して40~50%程度の値上げ(2022年秋出荷分)を要求しているらしい。

 新聞の紙面やワイドショーでは、常に「値上げで国民の生活が……」と騒いでいるが、それは新聞業界も同じ。取り分け新聞各社は、1~2年前に購読料見直しを行ってきたため、今のご時世を考えると回避は困難かもしれない。この辺は新聞協会か、もしくは新聞社ごとに個別交渉になるものとみられる。

 私の予想としては、紙媒体の宅配が基本の新聞業界が、「もうムリだから電子版に完全移行する」と宣言することは絶対にないとみている。即売主体のスポーツ紙は電子版移行を余儀なくされる可能性はあるにしても、日本の新聞は宅配制度によって成立しているわけであり、別に報道の重要性・正確性などどうだっていい。とにかく宅配を確実に行えるかどうかが鍵を握ってくる。

 ガヤが新聞の値上げで新聞社崩壊説を騒ぎ立てるほど、新聞業界(販売・印刷・輸送に限る)は静観かつ冷淡である。1~2年前の値上げラッシュでも、私が勤務する新聞販売店ではビクともしなかった。ご高齢の方が値上げしても喜んで宅配を受け入れてくれるあたり、心配する必要はない。

 気になる値上げ幅だが、別に私は製紙会社の言うとおりに最大5割値上げになろうが、普通に読者はついてくると予想する。但し、新聞社にしたら極端な値上げで経営が悪化するのは回避したいだろうから、値上げついでに発行の見直し程度は行うだろう。