そらマメさん鉄道局・流通局

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ポツンと「ど~ぞ!」 水城駅編

 鹿児島本線には、JR九州管内では3つしかない対話機能つき(アシストマルス対応)の指定席券売機が設置されている。そのうちの一つが、大野城市にある水城駅である。

鹿児島本線 水城駅

 水城駅は2022年3月11日のダイヤ改正とともに、窓口でのきっぷうりばを廃止したが、その代替措置として、アシストマルス対応の指定席券売機に置き換わっている。但し、指定席券売機が導入されたのは、その2年前からなので、実際には窓口と指定席券売機が両立していた時期が存在することになる。

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ど~ぞ!(アシストマルス

 指定席券売機は社会実験的に導入されているところが大きく、当初は2020年度に社会実験を済ませた後、段階的に拡充していく方針で検討が進められていた。が、その後は音沙汰なし。この間に2019年コロナウイルス感染症が蔓延し、それに伴ってJR九州の経営が極端に悪くなったことから、設備投資に費用がかかる指定席券売機の導入を見直し、急激な無人化を進めた上で、可能な限り、人の出入りが激しい直営駅(または委託駅)での対処という方針に変更されている。

 水城駅に関しても、駅員不在(駐在時間の設定)というわけでもなく、一方では出口改札付近に係員対応精算機(遠隔操作で不足賃精算を行う機械)があるなど、どことなくチグハグした設備投資を行っており、駅運営体制の方向性が非常に曖昧である。

(ペンギン)……遠隔不足賃精算機あるなら、指定席券売機いらんじゃん。

 で、なぜココに指定席券売機を置いたのかを予想したが、多分、近くに西鉄天神大牟田線下大利駅があるからだろう下大利駅には電車・バス定期券の購入窓口が設けられており、至近距離にあるJR線が窓口・指定席券売機の発売を廃止すれば、苦情だらけで西鉄電車に流れてしまうという説である。

 極端な減便を繰り返すJR九州にしたら、定期券の売りさばきを西鉄に教え、下大利駅でJR線の定期券発売を委託した上で、水城駅の出札駅員を完全に廃止したいのではと邪推してしまった。

 まあ、仮にそうでないにしても、この駅は普通列車しか止まらないため、別に指定席券売機も不要では無かろうか。隣の大野城駅、またはJR二日市駅で定期券の売りさばきを行い、他は

  • 指定席券売機を撤去し、食券型の券売機(高見沢サイバネティックス製のULCV-7000?)で対処。当駅に設置していた指定席券売機は、他の特急停車駅に移設。
  • スマート・サポート・ステーションを維持する形で完全無人
  • 時刻表をQRコード方式に変更
  • 発車標の撤去
  • 自動改札機を簡易式カードリーダーに置き換え
  • 窓口は改築工事を実施して、跡形もなく消去

 といったプロセスをとるのが筋では無かろうかい。

 西鉄電車側には駅員がしっかり滞在しているから無人化はやめろとは言うモノの、それならば隣にある都府楼南駅ダイヤ改正で窓口廃止になる以上、説明は苦言を呈する。JR九州は丁寧に説明した上で、駅運営体制の更なる縮小化、不要駅の廃止を断行することが必要である。

(ペンギン)もう、民営化でFEVERしていた頃のJR九州には戻れない。
現実を受け入れ、西鉄電車と無理して競争することとは距離を置こう。