そらマメさん鉄道局・流通局

鉄道旅行・新聞の流通考察・雑談がメイン。

「2世帯に1部」は本当か?

toyokeizai.net あくまでも発行部数に対して、人が住んでる世帯数を割った数字が0.5部(2世帯に1部)という統計なので、これを真に受けてはいけませんよ。

 私が配達している地域は、ほぼ隣り合わせに1世帯1部を配達しており、農家を営んでる世帯ではJA機関紙の日本農業新聞を併読していたりするし、宗教団体の信者さんがいる世帯では、宗教の機関紙を併読(それも1世帯1部ではなく、1世帯2~3部以上)している所もある。

 単純に発行部数だけで見れば読者離れが深刻だが、流通の視点で見れば、その統計は結構ザツである。一方で「宅配が完了した割合(戸別配達率)」でみれば、実は年を重ねるごとに、100%に向かって少しずつではあるが改善している

個別配達率は、毎年「改善」に向かっている。(日本新聞協会HPより)

 これは新聞社が新聞を過剰に印刷しなくなったことや、新聞販売店の統廃合・委託化、読者層の高齢化によるマーケティング戦略の見直しなどで、業界全体が再編・健全化を目指そうとした結果によるもの。100%には程遠いが、手が届かない宅配率ではない。

 この改善率が今後も続いたとすれば、概ね、2030年代には96~98%台まで回復することになる。言い換えれば、ほぼ100%に到達している頃には、残紙調整なども殆ど問題にならなくなり、多くの新聞が維持不能な状態まで発行部数を減らすことにもつながる

 一介の配達員の視点からして、2020年代は新聞の値上げや偏向報道(セールストーク)などでネット上でワーワー騒ごうが、ご高齢の方々が紙媒体を買い支えて下さる限り、流通面での再編こそあっても、ひとまず安泰かなと推測する。

 が、2030年代は知らん。その時になれば、さすがの紙媒体原理を貫いてる全国紙ですら、デジタルメディアに完全に移ってしまい、販売店グループの淘汰・FC店の強制廃業を通告してくるものとみている。

 私も今年で新聞屋に入店(入社)して8年目になった。もしかすると、15年ぐらいは在籍できるかもしれない。……う~ん、どうなんでしょう。まあ、普通通り頑張りますよ。

霊夢)日本の新聞はジャーナリズムじゃない。デリバリーだよw
魔理沙)毎日届く雑誌だぜw

 ちなみに。

 年寄りが新聞をメインに購読し、中高年以下(少なくとも団塊Jr以降)では殆ど新聞を取らないという現象が続く以上、国の政策で年寄り優遇策を見直したり、たとえ国の方針であったとしても、新聞社・通信社がその事実を伝えたら、速攻で解約ラッシュである(新聞の値上げなどビクともせんわw)報道におけるタブーの一つ、ということで。(客観)