そらマメさん鉄道局・流通局

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【秋の新聞週間2025】 空気ですらないスポ新の終焉

 福岡ソフトバンクホークス、優勝おめでとうございます!

 今年の小久保ホークスは、序盤は最下位を経験するなど、一介のファンとしては小久保監督の進退問題が取り沙汰される事態になりかねないと思っていたが、後半に進むにつれて徐々に勢いを取り戻し、オールスター戦以降は破竹の勢いでグングンと上位チームへ一直線。蓋を開ければ、いつの間にか1位に返り咲き、そのまま優勝が確定したのだった。こんなドラマ、歴代ホークス監督のもとでも、なかなか無く、まさに激動の一年だった。

 そんな苦労だらけの小久保ホークスなので、優勝の翌日はスポーツ新聞がほぼ完売してるだろうなぁ~と思って、コンビニに立ち寄った結果がコレである↓

家の近所のコンビニ。朝の搬入時からほぼ手を付けられていない。

筑紫野市の某コンビニ。大量に仕入れてる割に、全く手を付けられていない。

基山町内のコンビニ。「ここは売れてるなぁ~」と思ったら、もともとスポ新は2部しか仕入れないとのこと。
つまりは【お察し下さい】

 他にもコンビニを数軒回ったが、どこもこんな感じでスポ新が全く売れない、朝の搬入時のまま全く手を付けられていない状況の所ばかりで、正直、ヤル気なくす。スポ新の配達を行っている自分も、固定客はいるにしても、10年前に入店した時よりも激減しており、「購読はするが、読まずにそのまま廃品回収にポイ」な所だらけで、別に要らないという声が多く散見される。

 これ、スポーツ紙を作ってる記者が見たら、どう思うんでしょうかね。「売れないのはアンチホークスファンによる妨害工作だ」とでも言うのだろうか?

 そういえば阪神タイガースが今年優勝したが、その時は大量生産で京阪神を中心に阪神優勝一面のスポーツ紙を売り捌いていた。しかし、SNSを見てても、ファンが購読するポストが10件あるかないかの程度しかなく、コンビニで大量に売ってる様子のポストは、当日散々探したものの、見たことがない。つまりは、大量に阪神優勝記念号を発行しても、それを手に取る阪神ファンは皆無に近く、下手すると甲子園球場がある西宮市内であっても、朝方に搬入されたスポ新が丸ごと業者に返品されるという事態も、十分想像がつく。

結局、ニッカン西部・スポニチ西部・九スポだけ調達。

阪神優勝デイリーも調達したが、正直、選手手記(しかもそれが1選手1ページ構成)だらけ。

 話を戻すと、ホークス優勝の話を取りあえず読ませてもらったものの、どの新聞も選手手記の話が多く、速報性に伴う戦術分析などは控えめ。既に電子版で速報打ってるので、今さら紙媒体に移し替えてもセールスポイントにならないと編集が判断しているのかもしれない。

 阪神タイガースが優勝した翌日のデイリースポーツも調達してみたが、ラッピング紙面で気合いが入っているようにみえて、優勝特集記事のほぼ全ページが選手手記のみで構成。優勝広告も2社ぐらいしかなく、かなり水増ししているように感じた。デイリーは負担増を見送ったため、多分、完全電子化も視野に編集体制を見直しているのかもしれない。

 昔はプロ野球をはじめとしたエキサイトなスポーツと娯楽を徹底的に追求すべく、かなり男らしい魂のこもった紙面を作ったり、意図してトバし記事を出して世の中の嘲笑を誘うなど、一癖も二癖もある中身の濃い新聞だったが、電子化の前では速報性で負けてしまうことや、プロ野球も動画配信サービスの拡充や、球団公式が積極的に選手の動向を発信するようになり、スポ新と一部民放の力を頼る必然性が消滅。多様化の前では為す術なしと言わざるを得ない

紙媒体スポ新の消滅も、時間の問題

 ホークス情報を熱心に伝えてきた西日本スポーツが2023年3月末で廃刊になった後、在京メディアがその後を引き継いでホークス情報を伝えてはいるものの、前述の環境の変化のもとでは、西スポに限りなく近い紙面で対処しても全く売れず、即売業者・販売店にそのまま送り返される状況が続いている(ある意味、護送船団方式に近い)。

 それを見据えると、あと5年も経てば、紙媒体スポーツ紙が消滅している可能性は現実味を増す。仮に徹底した見直しを行った上で紙媒体を残すとなっても、

  • 売店・即売業者の人員不足・配送時間の管理・労働管理と待遇改善を理由に、誰も紙媒体スポ新の配送をやりたがらない。
  • 結果、印刷時間を更に前倒しし、プロ野球は電子版に完全移行。他の印刷時間を気にしなくていい競技(高校野球MLB・大相撲・ゴルフ・プロレス格闘技など)と、スポーツオピニオンの要素が増強され、ますます水増し感が増強される。
  • 九州スポーツ東スポ)のニッチ開拓である公営競技に全力で振り向く新聞社が出現し、ボートレース予想や、週末競馬の話が主体となる。
  • 東京本社基準の全国共通紙面となり、地域のスポーツチームの話を一面に出すというのが、事実上、無くなる。
  • アダルト面は……(ご遠慮下さい

 このようにして読むべき場所が狭くなり、地域性も廃止・画一的になるかと予想している。割と早い時期に、そのまま紙媒体の終焉をそっと見守る日が来るのかもしれない。

 現在、クライマックスシリーズが行われているが、阪神DeNA・ホークス・日ハム、どこのチームが日本シリーズ参戦を決めるかは分からない。だが、CS突破・そして日本シリーズでどちらかが優勝出来たとしても、紙媒体スポ新に全く興味が向かない以上、朝刊のスポーツ紙が横並びで東スポ or ゲンダイみたいになるのは覚悟した方がいい。