そらマメさん鉄道局・流通局

鉄道旅行・新聞の流通考察・雑談がメイン。

【秋の新聞週間2025】 何が新聞配達やねん

 新聞配達の日らしいが、俺はグランドスラム店も善し悪しやなと思ってる。

 自分とこは新聞不況で、競合のY店が消え、その店が持ってた銘柄を自分とこで扱うようになってから、業務が激増。地方紙+全国紙+スポーツ紙+JAに加え、途中からはSK・KM新聞の配達受託までされる始末だし。朝2時前に店に着いて、320部近くも配り、終わるのが朝5時半前後。

 人手不足で休刊日は原則として休めないし、社保に入っているという前提であっても、所得11万未満。こんな状況ではヤル気伏せるわ。それでも辞めないのは、単に転職が面倒など色々あるんだけど、激務であることに変わりない状況からして、もっと手取りを増やさんかいって話ですよ(無理なら申告で休みやすくする体制にするなど、色々あるだろ)。

 人によっては安月給な上、下記のような配達員にかかるリスクが激増しているにも関わらず、そこまでして配達にこだわる理由って何なんだろうか。

  • 熱心な愛読者による年寄りの早寝早起きが、ますます加速化。圧を感じる。
  • AとMの配送が遅れまくる(一緒に専門の業者が持ち込む)。地元紙やYが早く着いても、結局、それが遅れる+ごく数件しかないA・Mを配達する世帯があるため、チラシ入れなどの準備ができないと出発できない。
  • イノシシやクマに襲われる。ケガしても自己責任。やってられるか。
    ※記者って、こういう時こそ「配達も立派な報道の使命の一つ。凶暴な動物による、配達員への暴力を許さない」と叫ばないといけないのに、活動家向けのオピニオン妄想か、動物愛護団体・野生と化した人間への忖度を異常なまでにして無関心 or そいつらと一緒に騒ぐ。
  • 異常気象で、夜でも気温30℃以上・湿度80%以上とか当たり前。昼の夕刊なんかは熱中症になれと言ってるようなモノ。
  • かと思えば、集中豪雨で土砂崩れや増水で配達が難しく、しっかり防水対策をしても濡れる。で、心ない読者からクレームが発生する。何様だ?
  • 豪雪が起きれば遅延するのに、心ない読者はクレームを入れまくる。何様だよホント。ユキに不慣れなのでスベりまくるし。

 配達現場がこんな風にインセンティブが働かない。加えて、販売店への残紙を受け入れられずに倒産、あるいは所長さんの高齢化で跡継ぎが出来ず、改廃(統廃合)ラッシュで他店に負担が重くのしかかる。

 で、店からのマージン収入も少なくなり、そのツケが新聞社に跳ね返る。収入が少なくなって取材費や取材拠点が毎年のように削られていき、不動産投資による赤字穴埋めも難しくなり、最終的には資産売却。取材に行けず、記者は捻くれて活動家もどき路線に転換するなどインセンティブが働かず、揃って苦しくなる一方である。

モチベーション上がらん状態で配達やっても面白くないよ。

 10年以上も配達の仕事してきたけど、オールドメディアとか言われようが、配達・供給という視点に立てば、それ自体は自信と誇りを持っている。ただ、今の配布体勢のそれに関しては、私のところも含め、他店・他配送業者も限界が来ているのは事実。

 確かな収益源が高齢者と活動家によって支えられている紙媒体収入の存在は認めつつ、一方で、新聞という紙媒体宅配ビジネス(最終的な新聞業界のゴールはそれだし)を無理なく堅持するためには、流通体制の抜本的な改革が必要では?

行動したがいい配布体制の見直し

  • 売店にその銘柄の新聞を持ち込むというやり方をやめ、一旦、卸売業者(郵便局でいう地域区分局)に、その地域の新聞を卸して、販売店ごとに積み直す。
  • その上で、卸売市場と販売店が著しく遠く離れている場合に限り、卸売業者がトラックで持ち込むものの、近所の場合は新聞販売店が直接受け取りに来るように変更。これにより、トラック輸送業者による、複数銘柄の各販売店卸しに時間と負担を強いる問題を緩和する。
  • 新聞社は、業界が定めた新聞休刊日を策定する一方で、配送に関しては販売店、あるいは卸売業者側の判断に委ねるように変更。人が不足して配達困難な場合は、郵便局や別の輸送業者がまとめて現地配達する方針に転換し、理解を求める。(→休めない販売店への配慮)
  • 新聞社の収入が減り続けることを前提とし、印刷時間を気にしなくて良いように、直近の報道伝達から、事実上の政治雑誌への転換も見据える。(→直近のニュースは電子版及び、過去記事検索サービス・縮刷版)に委ねる。
  • 人件費の高騰がこれから先も確実に起きるため、その都度、需給関係に見合った、現実的な購読料へ見直す。

※ちなみに、報道・調査部署(記者)が、値上げや供給体制見直しを行う時に、「魅力ある読み応えのある新聞を、読者に寄り添って」とか言うが、アレは供給体制側のことを殆ど理解している人はいない・知ろうとしないものの、記者・編集が知恵を振り絞って出来る最大限の努力がソレってことである。

 暢気に標語を言って美徳を語る暇があるなら、これくらいの大規模な改革を行って、宅配を堅持しつつも現実的に対処可能な供給体制への移行ぐらいしろや。

 明日は貴重な新聞休刊日