そらマメさん鉄道局・流通局

鉄道旅行・新聞の流通考察・雑談がメイン。

休刊日のひみつ

 新聞業界が定める休刊日は、全国紙・地方紙等で事前に話し合い、原則として月1回に設定される。銘柄によっては業界が定めた全国共通とは別に、独自に増やしたり減らしたりする。

 休刊日は、建前としては「販売店に休暇を与える」というのを目的とするが、実際の所はそれを目的としつつ、広告主への配慮も兼ねて設定が行われるため、販売店やそのグループ会社の本意だったり、あるいはどんなに熱意を持った取材記者や編集記者が盛り上がろうが、その部署・会社にいる関係者の意向は、あまり重要視されない。

 状況によって変化が生じるものの、一般的な休刊日は、広告挿入のオフピーク時を狙って策定されることが多い。第2または第3月曜日が休刊日に設定されやすいのも、その時が最も紙面への広告挿入、あるいはチラシが少なく、1日分潰しても、本社(広告・販売)・販売店及びグループ会社への影響は、さほどないと見込んでいるためである。

 今日は新聞休刊日だが、熱心な読者からしたら「今日だったっけ?」と嘆く人もいるはず。そう、本来は9日だったが、この日が選挙開票速報になったから、特別に発行する運びとなった。新聞社も販売店も、広告が全く入らないのに編集・印刷・配達を強引に稼働させるため、収入ゼロのもとでただ働きしろというのと本質は同じ。何のために電子版があるんだか……

 広告掲載が予定されている日に選挙が重なった場合は、別の日にスライドさせる。なぜ翌週(ここだと16日)がダメなのかというと、既に広告掲載は2~3週間先まで決まっている事が多く、無理やり翌週を休みにしてしまうと、広告主とトラブルを起こすためである。

 それぞれの休刊日には、ちゃんと意味があって、元日の場合は単純に業界が「元旦は休みたい」という理由から定めている(取材・編集・印刷は、元日分を作り置きして、前年大みそかの必要最小限でニュースを掲載。配達は翌元旦に行うので2日にスライド)。そのための「ガンジツスゴクオモイシンブン」がある。5月は少し前までは連休が終わった翌日が休刊日になることが多かったが、読者減・広告減少・高齢者のライフサイクルに合わせた紙面編集を行う理由から、現在は普通通り第2 or 第3月曜日を休みにする。

 一介の配達員としては、連日フル稼働で配達をするのはさすがにキツいため、休刊日をもっと増やして欲しいなといつも思う。しかし、それは業界としては絶対にしない……と言いたいが、今後の部数減・肝心の高齢者と活動家が紙媒体契約をしてくれなくなる需要の問題もあるため、2030年代以降になれば、全国紙級でも、もしかしたら休刊日が増えるかも。休刊日が多くなれば多くなるほど、新聞の発行部数や需要も激減してしまうため、週一になった時には全国紙の1~2銘柄は消滅しているかもしれない。

 

 ……新聞はジャーナリズムではありません。あくまでも本質は「宅配サービス業」なんです。(客観)

新聞購読料改定表・発行見直し情報(2026年版)

 新聞の購読料改定、または頒布・供給体制の見直しを、新聞社の社告を通じて正式に公表された情報をもとにまとめていく。2025年実施分は↓の記事を参考にどうぞ。

fuwafuwaame.hatenablog.com

 なお、ここでは供給体制の見直しにおいて、電子版に対するサービス強化といった話は、完全電子版への置き換えなど特別な事由がない限り、振れない(本来の紙媒体供給の趣旨に反するため)。

購読料改定

全国紙

県紙

スポーツ紙

スポーツ新聞の購読料改定表(2026年2月21日現在)

頒布・流通体制が変わる銘柄

廃刊・配布見直し

  • 図書新聞(武久出版):資材高騰や高齢化などを理由に、2026年3月を以て廃刊予定。(→詳細
  • 日刊自動車新聞(日刊自動車新聞社):2026年1月以降は週刊紙に変更し、日刊紙としては昨年12月まで発行。電子版の利用を強く推奨しているとのこと。(→詳細

紙面製作など

配送関連

  • 中日新聞社は、愛知県等で発行されている中日新聞夕刊のうち、名古屋鉄道による運搬を1月31日を以て取りやめ。名駅再開発事業に伴うもの。(→詳細

設備投資関連

  • 日本経済新聞社は、福岡市にある日経印刷西部工場での印刷業務を、西日本新聞社のグループ会社(西日本新聞プロダクツ)に委託へ。日経印刷工場の従業員が西プロの輪転機を借りて印刷を行うことから、事実上の日経工場の見直し。2028年度より。(→詳細

初版 2026年1月26日
更新 2026年2月21日

新幹線往復割引乗車券(廃止)

fuwafuwaame.hatenablog.com↑の話も参照。

 2024年12月にJRグループから告示された、往復乗車券・連続乗車券の取扱終了。その後、2025年10月8日付の告示で、2026年3月13日を以て終売とすることが発表された(翌日は例のJRグループダイヤ改正でもありますし)。

 近距離券売機における往復乗車券は、結構あれこれ見てきたが、特急・新幹線列車の往復乗車券は、実はあまり見たことがない。そんな中、この前の伊勢神宮の際、名古屋駅まで新幹線で移動した時に、生まれて初めて、そして最初で最後になるであろう、往復割引乗車券を入手することが出来た。

筑後船小屋⇔名古屋の往復割引乗車券

 営業キロが片道601キロを超えたことから、右下に「復割」という文字列が刻まれ、往復乗車券の運賃も、往路・復路それぞれで1割引した価格で発券されている。

 今回は団体行動だったため、旅行代理店で購入したが、まさかまさかで遠方地に出掛ける機会を得られただけに、往復割引乗車券を使って行き来するのは、個人的には嬉しかった。大切にとっときたい。

2026年3月13日を以て終売となる乗車券

  • 往復乗車券(それに伴う往復割引も廃止)
  • 連続乗車券
  • 連絡乗車券(JR線と他社局線との連絡)

条件が変わる乗車券

  • 学生割引・ジパング倶楽部
    ※1枚の割引証などで片道乗車券を2枚まで同時発行できるよう、システムを調整。

ペンギン「これからはJR各社のトクトクきっぷ、または「WESTER」内の「tabiwaパス」で」

余談

 JR九州管内では、タッチパネル式の近距離券売機(高見沢サイバネティックス製)が随時、最新型に更新されている。

 以前の機種と異なるのは、定期券購入が可能になったことと、乗車券の購入にPayPayでの決済が可能になったところ。定期券が高額になるのを見越し、クレジットカード決済にも対応するなど、事実上、指定席券売機を導入せずとも、近距離移動の範囲内であればコレ1台で、ある程度は完結できる体制を作っている。

最近になって猛烈な勢いで更新が進む、タッチパネル式券売機。

 出てきた当初はごく一部の駅に留まっていたが、ここ最近になって怒濤・破竹の勢いで最新型に置き換わっているあたり、もしかしたら往復乗車券廃止を見据えたシステム改修もあるのかも(単に老朽化した設備の更新だと思う)。

乗り放題きっぷを使うタイミング

 発売・使用条件が変更された「青春18きっぷ」や、長崎電気軌道が離脱した「旅名人の九州満喫きっぷ」。

 いずれも当初はバリバリ使ってたが、最近は殆ど使わず、正規運賃で必要な区間のみ乗車するという機会が増えた。JR線よりも、その先で繋がる他社局線の乗り放題きっぷ、あるいは必要な正規運賃で乗車の方が多く、状況次第では車での移動を兼ねたパーク&ライドで目的地に最接近してる気がする。

 18きっぷは余裕を持って日本全国に移動できる時間がないし、満喫きっぷもそれ1枚で九州各県の鉄道を巡ろうにも、JR線・他社局線のダイヤが昔以上に減らされたこともあり、「なんか効率悪いな……」と、コスパ重視で考える機会が増えたのも、敬遠の一つと分析している。

 18歴などあまりないオッサンの垂れ言ではあるが、こうした「時代に合わない」長距離乗り放題きっぷは、淘汰されてしまうのも仕方あるまい。好きな人には好きなんでしょうけどね。

普通通りきっぷを買って移動した方が、安くて早いという、身も蓋もないことに気付いてしまった……

もしもJR九州を超ゴリゴリ構造主義の鉄道会社にすると、どうなる?

 タイトルの通り。

 今は部分的に水戸岡デザインの列車を走らせたり、ユニークな鉄道サービスで体験型重視の経営を行い、不動産事業を主体としたビジネスモデルで九州の鉄道をカバーしているが、もしもコレが隣のJR西日本や東日本のように、超という文字が付くほど極端な構造主義・合理主義の鉄道サービスを行っていたら、どうなっていたか。

駅業務

  • みどりの窓口は、博多駅小倉駅長崎駅熊本駅大分駅宮崎駅鹿児島中央駅のみに絞られ、他は問答無用で窓口廃止・みどりの券売機プラスに置き換わっていた。「おもてなし」?何それ?みたいな感じ。
  • 無人化が今一層推し進められ、史実以上にスマート・サポート・ステーションが徹底されていた(現実は都心部を中心に、部分的に遠隔対応処理を行っているが、これが全駅にまで拡大し、更に福岡・北九州都市圏になるとAI監視などが積極的に導入されている)。
  • 発車標は特急停車駅(それも利用者が確実にいる所)に限定され、残る駅はスマートフォンで運行情報を確認することが義務づけられている。
  • 「1円たりとも絶対にきっぷを回収させる」という取り組みが史実以上に行われ、無人駅であってもフルスペックの改札機が導入されたり、ランダムかつ抜き打ちで一斉にJR九州の駅員が車内に入り込んで車内改札を行うといった行為が徹底されていた(JR九州特有の信用乗車がタブー視)。
  • 列車案内放送も特急列車内で最近使用された機械音声で共通化され、接近メロディーも標準の「ピロロロロロ」が徹底されている(ご当地メロディーや向谷実さんによるオリジナル曲さえ消滅)
  • 無人駅も自治体の意向を無視して、超画一的な共通のシンプル駅舎か、もしくは駅舎自体を積極的に更地にし、確実に乗車する駅のみ積極投資を行う姿勢だったかも?

きっぷ・ネット予約サービス

  • 競合上の理由から行っている「2枚きっぷ」「九州ネットきっぷ」「かもめネットきっぷ」系は、遠慮なしに全廃、または2~3週間前までの予約のみに集約され、他のトクトクきっぷ(満喫きっぷ・ぐるっと九州きっぷ・テーマパーク入場券付ききっぷなど)も問答無用。
  • 仮にトクトクきっぷがあるにしても、QRチケレスの利用が強制されており、クレジットカードを持たない客は必然的に門前払いされてしまう。
  • JR東日本・西日本よりも一足お先に、紙方式のQR乗車券が積極的に採用されていた。
  • 史実のJR九州公式アプリが、JR西日本の「WESTER」並か、それ以上の機能を持った統合移動支援アプリの形になっており、トクトクきっぷもQRチケレスと統合する形で電子化されていたかも。反面、遊び心を持たせた機能(GPSチェックイン・お楽しみデジタルコンテンツなど)は瞬殺。
  • SUGOCAは完全電子化され、スマートフォンを所持していないと詰んでしまう。
  • 「福岡市内区間」「北九州市区間」「近郊区間」の制度が廃止されていた。

列車

  • 今は水戸岡デザインの列車が牛耳るが、これを観光列車向けの「D&S」に集約させ、他の定期特急列車は、JR東日本管内で見られるようなE657系っぽい列車で共通化。それまでの個性重視から、快適で効率的な移動空間を最優先させる手法に転換(ガタが来てる783系・787系は、真っ先に淘汰される)。
  • 通勤列車は水戸岡デザインが完全に排除された821系か、もしくはJR東日本管内でみられる量産型列車(E531系・E235系など)で共通化され、列車の個性よりも効率性・維持管理のしやすさだけで列車製造・運用を行っていた。気動車は水戸岡デザインを排除したYC1系(改造工事済み)で共通化していたかも?
  • 指定席が義務化されており、指定席券がない場合は、空いてる席を一時的に間借りするという使い方か、根本的に運行本数・車両数を臨機応変で増減を行っていた。
  • ホームライナー特急が明確化されるばかりでなく、ロングシートで共通化された列車でさえ、JR西日本の「Aシート」「うれシート」の概念が快速・区間快速に実装されていた。
  • 自動運転が当たり前で、1秒の遅れさえ絶対に許されない、超高度な運転支援システムによって完全にコントロールされていたかも(反面、失敗が絶対に許されず、過度な忖度した空気が蔓延していた可能性もある)。

ダイヤ

  • 福岡・北九州都市圏と、それ以外とでは、ダイヤの組み方が歪なまでに偏っており、前者は首都圏に匹敵するほどの過密ダイヤなのに対し、他はたとえ政令指定都市の熊本でさえ、1時間に1本と極端な組み方をしていた(通勤時は微増するが、基本的にはホームライナー特急の着席がほぼ義務化されている)。
  • 赤字ローカル線は営業係数が一定の許容点を超えた瞬間、自治体に何の根回しもなく、唐突に廃止宣告を出している(その都度、自治体とトラブルが発生するが、JR九州は「数字が全てだ」と突き放し、問答無用で灰にさせている)。
  • 福岡・北九州都市圏は「普通」「通勤快速」「小倉快速」「博多快速」「通勤特急」「空港特急」「特急ホームライナーきらめき・かいおう」「準通急行」……みたいに、所見殺し並の列車が運行され、利用者は何を見て判断すればいいか分からず混乱が起きてた。
  • 日豊本線の佐伯~延岡の特急自体を消滅させるなど、特急再編が史実以上に進んでいる。
  • BRT転換が日田彦山線以外の非電化路線でも積極的に行われ、少しでも鉄道資産の再利用・合理化を進めることで、リスク削減に努めていたかもしれない。

鉄道以外

  • 稼ぎ頭のファミリーマート伊藤忠商事グループから買収し、KIOSKに置き換わるJR九州直下かつ、日本最大規模のコンビニエンスストア企業となっていたかも?
  • 駅の近所に不動産は当たり前、駅から離れた場所であっても不動産投資を積極的に行い、そこからJR線、あるいは別の流通拠点との連結整備や、住宅街・ビジネス街の整備を史実以上に行っていた(日本最大級のディベロッパー企業としてのJR九州、という印象になっていたかも)
  • アミュプラザ」「えきマチ1丁目」が単にターミナル駅に留まらず、郊外のロードサイド型ショッピングモールにも出店し、イオンやゆめタウンなどと競合状態になっていたかも?
  • 少なくとも史実のような「列車と観光を同時に楽しむ」というコンセプトはタブーとなり、列車運行に特化したものと、都市開発と流通事業を最優先に行うビジネスライクな会社になっていた(4・14に合わせて実施される、例の800系新幹線「御神体」運びも、多分、やってない)。

 

 ……この中で、今後のJR九州がやりそうな案件、何かありそうな気がするけど、どうでしょうね。