そらマメさん鉄道局・流通局

鉄道旅行・新聞の流通考察・雑談がメイン。

真・しくじりスポーツ紙

 別の方からいただいた青春18きっぷを利用して、北九州方面へ電車旅行をした時のこと。久しぶりに駅売り新聞を眺めてみた。

fuwafuwaame.hatenablog.com

 昨日の一報で西日本スポーツは来年3月末で休刊(電子版へ完全移行)となるため、西スポを買って想い出を残そうとする在福人が居るのかなと思って立ち寄ったところ、他のスポーツ紙や一般紙を含めて、普通に在庫がたくさん残されていた。下手すると朝方に搬入されてそのまま、という所まであり、紙媒体での新聞が、実質的に役割を終えていることを痛感させられる

博多駅のコンビニ。……辛うじて西スポがあと1部の状態だった。

でも、他のコンビニだと他紙も含めて「そのまま」。

 試しに博多駅西スポを買ってみたが、福岡・博多の玄関口という極めて重要な駅であるにも関わらず、版立ては「3」(早版)で固定されている。こんな感じだから、西日本新聞社と隣接する西鉄福岡天神駅ですら「3」の可能性が極めて高い。福岡市内と都市圏で宅配する客層に限り、遅版の「4」が出回るといった具合だろう。

博多駅改札内西スポお買い上げ。良かったね、ホークス勝って。

……中身は3版(早版)。

 恐らくは「休刊となるのは寂しいが、だからといって今更必要かと言われると、別に要らない」という程度の認識とみている(もちろん、3月末の休刊が近づけば、記念として購入していく読者が増えていく可能性はあるだろう)。

 情報取得の手段が多様化し、昔みたいに紙媒体を入手して選手の動向をくまなくチェック、あるいは競馬・公営競技の情報が記された新聞を事前に買っておき、紙媒体を手にしながら勝ち馬・1位を獲得しそうな選手を予想するために赤ペンと短波ラジオ受信機(+酒とツマミ)を用意する……といった光景も、スマートフォンなどの多機能情報端末に役割が移動し、もはやそうしたオッサンを見つけ出す方が大変な時代になっている。

 それを踏まえると、現代社会において紙媒体の新聞を陳列するのは、搬入先にすれば負担となるばかりか、そもそも新聞の存在すら分からないバイト店員(若者・外国人)が不思議に思うのも理解できるし、新聞社や即売業者にしたら返品・販売店の在庫を多く抱えて、発行部数の削減や流通体制の更なる見直しを求められるのは言うまでもない。見直しを進めた挙句、最終的にはターミナル駅のコンビニ(それも1店舗のみ)で細々と1~2部程度売ってるという程度まで削減され、完全電子化に移行する銘柄が後追いするのは避けられない諸行無常

ホークス情報はスポニチが継承か?

西スポの役割はスポニチが継承か?

 ……ところで、西スポ休刊に伴い、ホークス情報を伝える紙媒体の新聞はどこになるのか考えてみたが、恐らくはスポーツニッポン(西部本社管内)になるものとみている。今年に入ってホークス情報を1面・野球面で詳しく取り上げるようになり、西スポでは不足していた公営競技・芸能面・アダルト面の話も、規模を縮小しながらもしっかり掲載している。特にシーズン中は毎日新聞社で開催される都市対抗野球・夏の全国高校野球(準決勝・決勝を除く)の時ですら、一面はホークスだった。

 こうした行動を素早く移すあたり、スポニチ側は西スポの休刊を予測していたのではとも勘繰る。