西鉄天神大牟田線(三潴~西鉄銀水間)および甘木線駅管理体制の見直し
駅業務を集中管理方式に変更し、駅係員は定期的に各駅を巡回します。
(西日本鉄道株式会社 2020年8月28日付)
www.nikkei.com 既存の報道・西鉄本社からの発表でもあった通り、天神大牟田線の大善寺駅より南側の駅(特急停車駅を除く)と甘木線の北野・甘木以外の駅を終日無人化する代わりに、遠隔操作で駅業務・監視を行い、状況に応じて駅員が巡回する仕組みに見直される。
駅員の無人化に関しては、西鉄電車に並行するJR九州が先駆けて実施しており、西鉄も利用客が比較的少ない大善寺以南に的を絞り、駅窓口の完全無人化を目指す。
無人化後の乗車方法
基本的にはJR九州のスマート・サポート・ステーション(スマサポ駅)と同様、窓口は常に閉鎖されており、nimocaなどの交通系ICカードを所有している場合は、改札口にある読み取り装置にタッチするだけでよい。
一方、現金できっぷを購入する場合は少し手順が異なっており、券売機がある場合は普通に購入し、出口では10月以降に導入された専用の青い箱の中に投函する。この「青い箱」がJR九州でいうところの「係員対応精算機」に相当するもので、遠隔操作で駅員と対面で喋れる機能や、磁気券・nimocaなどの交通系ICカードをカメラに提示し、必要な不足賃などを青い箱の中に投函するようになっている。
また、券売機そのものがない駅の場合は、入口に備え付けられている乗車駅証明書発券機で証明書を発行し、出口で有人改札を通るか、もしくは先ほどの青い箱の中に適切な運賃を投函する形になる。この辺は西鉄バスの整理券→運賃箱投入の仕組みと同じ。
備考
大善寺駅より南側の普通停車駅は、マイカー利用が多い私にすれば朝夕の通勤時間帯のみ多い以外はスカスカという印象であり、実際に西鉄電車で移動するにしても、特急で素通りしてしまう所ばかり。自動車交通に依存する環境かつ、人口減少に悩まされる土地柄を考えれば、無人化はやむを得ないと考える。駅窓口も極めて不規則な営業時間で、いくつかの駅を1人の駅員がそれぞれ分担して対処しているように見えたことから、駅員に対する負担軽減の側面もあるのだろう。
なお、駅窓口近くのポスター掲示板では、2020年10月1日から無人化を始めると記載されているものの、現段階では「試行段階」であり、今回私が利用した限りでは、一部の駅には時間限定で駅員が駐在していた。本格的な運用は来年の4月1日から。
また、係員が滞在していた普通列車の停車駅には非常ボタンが設置されていなかったらしく、今回の訪問でも非常ボタンの増設工事が行われていた。……西鉄電車って、JRよりも結構大らかだったんですね。知りませんでした(謎)