そらマメさん鉄道局・流通局

鉄道旅行・新聞の流通考察・雑談がメイン。

西鉄電車ダイヤ改正2024

西鉄天神大牟田線 14年ぶりの新駅誕生! T08 桜並木駅 3月16日(土) 供用開始
~同日、春のダイヤ改正を実施します~
西日本鉄道 2024年1月19日)

西鉄天神大牟田線、平日昼間の特急を復活 「桜並木駅」3月16日開業
西日本新聞 2024年1月20日付朝刊)

 2024年3月16日に実施される、西鉄電車ダイヤ改正案が西鉄本社から告示された。詳細を見ていくが、全体的には並行するJR線以上に大幅改善が実施される

優等列車

平日データイムの特急列車復活

  • 新型コロナウイルス感染症(COVID19)の影響により、移動自粛の観点から平日データイム(10時~15時)の特急列車の運転を取りやめていたが、ダイヤ改正後に再度復活する(土日祝日のデータイムは既に復活済み)。
  • これにより、福岡天神と久留米・大牟田方面の特急は、時間帯問わずに1時間2本の割合となり、福岡天神発の列車は急行・普通列車まで含めると、現行の10本から12本に増便となる。

春日原駅に特急新設

高宮駅・平尾駅に急行新設

  • 平日朝ラッシュ時における混雑率の平準化を図るため、大橋駅発の上り急行列車に対し、新たに高宮駅・平尾駅を新設。対象時間は平日8時台の福岡天神(上り)行き急行列車のみに限定され、それ以外は通常の普通駅のまま。

駅関連

桜並木駅

駅名変更

駅舎運用体制の変更

  • 高架化事業に伴う立て替え工事で、白木原駅の新駅舎がダイヤ改正の前後で完成する。
  • 7月頃には、春日原駅の新駅舎も完成する見通し(それまでは特急停車駅昇格に伴う混雑が生じるか)。

さようなら試験場前駅

旧・試験場前駅(3月のダイヤ改正後は「聖マリア病院前駅」)

 久留米市津福本町にある試験場前駅が、ダイヤ改正後に「聖マリア病院前駅」に改称される。「駅名に反して試験場がない」と、西鉄や福岡話では度々ネタに挙がるが、元々はこの地に福岡県久留米工業試験場があったため。1978年に試験場は筑紫野市にある福岡工業試験場(福岡県工業技術センター)に移転し、廃止されたものの、駅名はそのまま残されたため、駅名と周辺地域が一致しないという問題が起きていた。

 長らくはそのまま試験場前と呼ばれていたが、近隣にある聖マリア病院の最寄り駅であることから、久留米市や病院側が駅名の変更を要望。西鉄がそれ応じ、自治体・病院側の自腹でダイヤ改正までに「聖マリア病院前」という名前に変更される見通し。

 1933年の開業当時から続いてきた歴史ある駅は、約90年の月日を経て、ようやく現代社会に見合った名前に生まれ変わる。

駅以外の設備にも「試験場前」という文字があるため、この部分の更新も必要になる。

駅名変更という歴史転換の日が近づくが、その割にはしれっと無人化されている。

試験場前駅に停車する、大善寺駅ゆき普通列車

大善寺へ向けて発車した普通列車。さようならー試験場前(まだ早い)

最大の張本人である聖マリア病院。久留米では数少ない大規模病院。

全体的な感想

 並行する鹿児島本線が申し訳程度に部分改善したのに対し、西鉄電車は完全にコロナ禍前までの、本来あるべき福岡人の足として相応しい姿に回復する方針を見た時、やはり西鉄はJRと違うなぁと関心する。一方で、春日原駅に特急停車という設定が加わるなど、福岡天神との行き来がやや遅れてしまうのはチョッと微妙な所。この辺は西鉄バスとの兼ね合いでダイヤ見直しを実施したものとみられるが、まあ、春日原停車いえども、猶予時間は1分程度。さほど気にはならない。

 かなりの大盤振る舞いをする西鉄様。今後も可能な限り、ダイヤ改正後の運行体系を維持して欲しいな(でもJR線の更なる減便を考慮すると、甘木線直通の久留米以南は見直しされそうな予感はする)。