そらマメさん鉄道局・流通局

鉄道旅行・新聞の流通考察・雑談がメイン。

夕刊

president.jp 夕刊を配達している身分からすれば、入店した7年前に比べて、3割近く減少はしている(実売での話)。多くの新聞社が速報性に優れた電子版に移行したこともあり、現在の夕刊はオピニオン・コラム8割・直近ニュース2割程度で推移しているため、「平日に届く雑誌」のような感覚で購読なさっている。

 普通なら「こんな感情論ムキ出しの新聞、普通なら統合化するだろうに……」となるが、熱心な愛読者は玄関先でしっかりと待っているし、ペコペコ頭下げながら「夕刊が届くの、待ってたよ!」「わしゃ~、夕刊が楽しみで楽しみで最高ばい!」と感謝の意を伝えるご高齢の方がいらっしゃるので、夕刊に刻まれた主義主張もさることながら、夕刊の到着が1日のライフサイクルとして体内時計が機能しているのかなとも思う。

 どっかの新聞社の記者(会社員)が、ネット上でG7関連のフラチな暴言を繰り返して、過激派破壊系活動家と共に行動しながらネット民にド派手に突っ込まれる笑い話があったが、年寄りにしたらそんなの関係ない。テレビの言うこと・新聞の言うことが絶対に正しいし、それで生活が刻まれて幸せに感じるのなら、そういうことである。

 記事にもある通りに夕刊の発行見直しを迫られているのも事実。ただ、用紙代高騰による購読料金値上げなど、高齢者はビクとも反応しないため、ツテを辿るならば、あと4~5年持てれば大したもの。「電子版を過度に嫌う、または無関心な年寄り相手にセールスをすれば、ニッチ産業のように生き残れるのでは……?」と察するのが読売新聞の戦略で、それはそれで部数減に悩まされながらも、2030年代まではどうにか持つ。

 そういえば福岡・北九州都市圏で、朝日新聞の夕刊を駅売りで購入できない。完全に宅配専用にしたのだろうか。だとすれば、ココが先に在福の夕刊廃止に着手するかもしれない。