そらマメさん鉄道局・流通局

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西スポ休刊へ ◎

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西スポ、ついに力尽く。

 9月6日付の西日本新聞社の社告において、同社が発行する西日本スポーツの発行を2023年3月31日を以て終了・休刊とすることとなった西スポは1955年から発行され、九州の公営競艇などのレジャー情報や、西鉄ライオンズ(現在の西武ライオンズ)→福岡ダイエーホークスソフトバンクホークス)の情報をきめ細かく伝えるなど、福岡県内のスポーツ情報は西スポ! という売り文句になっていた。2020年現在での発売部数は85,000部程度と公表されている。

 紙媒体での発行は3月末までだが、その後は電子版として随時情報発信をする形態になるため、完全に西スポが消滅するわけではない。しかしながら、ホークスファンにすれば、王監督就任時にみられた暗黒時代からずっとホークスを支え続けてきた情報紙であっただけに、主軸の休刊で転換を余儀なくされるのは言うまでもない。

 4月以降のサービス提供内容に関しては、現段階での社告では未定になっており、折を見て詳細が告知されるものとみられる。

 別の機会に西スポ引退セレモニー(仮称)でも。

しくじり西スポ

 ここ最近の西スポは紙面構成からして迷走している様子が窺えた。

丸々一面使って自社・無料広告

霊夢)もったいなさ。無料広告で1ページ潰すの、明らかに紙のムダじゃないの。

 少なくとも10年くらい前からだが、1ページ丸ごと自社・無料広告(ACジャパン・新聞協会・47NEWSなど)で紙面を埋め尽くすことが多くなった。加えて、新聞の下段部に掲載される広告もほぼ皆無で、全国紙にみられる精力剤・包茎手術・ややアウトローなモノ(察し)・通販ものなども全くない。もとから広告収入が極めて脆弱で、発行するたびに赤字幅が拡大していたことは、容易に察する。

トーチュウからの引用記事

魔理沙東京中日スポーツの記事を無修正でコピペしてるので、地元九州のサッカー情報など度外視w
霊夢)アビ・サガン・ギラヴァン・ロアッソとかあるでしょうに。

 他球団の情報やプロサッカーなどの話は、当初は自社取材とトーチュウ東京新聞)の組み合わせで行っていたものの、途中からトーチュウの記事を丸ごと掲載するようになり、在福・九州視線でありながら話が全く噛み合わないことも珍しくなかった中央競馬も、以前はサンスポ(産経新聞)の予想記事を流用していたものの、これもトーチュウに変更。社会・芸能面に至ってはトーチュウ→デイリースポーツ(神戸新聞)に変更するなど、かなり迷走している様子が窺えた。

 「九州のスポーツ情報は西スポ!」と叫ばれてはいたが、末期はそれすら放棄。辛うじてアビスパ福岡の話が一面になるケースがごく希にあるものの、他紙からの流用で紙面編集に制約が生じていたのも窺い知れる。

西武ライオンズの話すらトーチュウに委託

 今の福岡人には実感が湧かないと思うが、かつては西鉄グループの傘下にあった西鉄ライオンズが福岡に本拠地を構えており、ライオンズを徹底的に応援する姿勢を抱いていた。後に西鉄西武ライオンズに移管するが、当時のライオンズを応援したい在福人相手に、西スポ記者が西武の現状を伝えていた。それも見直しでトーチュウに委託。本当の意味で、ホークスしか興味がない新聞となっている。

「1~3面までホークス情報」 を見直し(2017年頃~)

1~3面までホークス情報! → ホークス面は実質2pで完結

 一時期は「1~3面までホークス情報満載!」と表題の下に掲載し、いかにもホークス情報を徹底的に伝える姿勢を抱いていた。1軍の試合結果はもちろんのこと、2・3軍選手の動向なども詳しく掲載し、ホークスの話は西スポに頼って問題なし! とまで思っていた。だが、発売部数の減少で見直しを迫られ、末期では1~3面のうち、2・3面の一部をスコアボードや他球団の情報(トーチュウ)でごまかすといった縮小化が目立つようになり、実質、2ページに削減されてしまった

発売エリアの縮小化(2018年)

 2018年3月末で鹿児島総局・宮崎総局が廃止(支局または駐在に降格)となり、それに伴って西日本新聞の南九州版が廃刊となったことから、西スポの購読が南九州2県で不可能になった。2009年3月末までは、山口県内でも西スポ・西日本を発売していた。

休刊日の臨時即売取りやめ(2018年)

 2018年5月より、臨時即売の発行を取りやめており、前日の試合結果に対する振り替え措置も無かった(西日本新聞の夕刊では掲載しているが、あくまでも西日本セット版扱いであるため、西スポとしての発行はなし)。

一部売り値上げ(2020年)

 2020年4月1日付より、一部売り140円を150円に値上げ。この当時は軽減税率制度が確立させていたため、月極め価格は3,250円で据え置き。

表題ヨコの広告主が撤退(2022年)

 西スポの表題(発行所情報)の隣には、貴重な地元企業の広告が掲載されていた。しかし、スポンサーの撤退で、2022年1月分から自社広告が目立つようになっており、この頃になると終焉待ったなしでは?という疑惑が浮上。

いかなる事態でも一面はホークス情報!→ド派手にスベる(~2022年)

↓の記事を参照。

fuwafuwaame.hatenablog.com

在福ですら早版(2022年)

2020年7月19日付の西スポ。福岡県内は最終版相当の4版が出回っていた。

同じ時期にあたる2022年7月6日付の西スポ。福岡市内じゃないと4版が買えない状態に。
魔理沙)つか、安倍元首相銃撃事件の方が遙かに深刻な話じゃないか?

 西日本新聞と同様、博多区にある印刷工場からの輸送上、遠方地は早版の「3版」、福岡県内は「4版」という取り決めになっており、ホークスの試合終了時刻に応じて、より細かく版立てが分かれていた(3→3☆→4→4◎→4☆)。しかし、2022年1月分からは福岡県内であっても、福岡市内で最終版の「4版」、それ以外では福岡都市圏ですら「3版」に降格しており、印刷している途中で新しい情報が入っても追い掛け印刷をすることがほぼ無くなった。

今後考えられる西日本新聞の進展

 まず、不採算事業の一つである夕刊は確実に統合化されるだろう。この辺は他の在福紙との協議も踏まえて決断する可能性が高い。続いて、取材・販売エリアの更なる縮小化。コレを繰り返すうちに、徐々に西部読売との差が殆どないか、寧ろ、それに追い越されるのは避けられそうにない。

SUGOCAエリア延伸

西九州エリアにICカード乗車券SUGOCAを導入します!
九州旅客鉄道株式会社・佐賀県長崎県 / 2022年8月22日付)

www.nishinippon.co.jp 長崎本線(佐賀~江北)・佐世保線(全線)・大村線早岐ハウステンボス)の3線区は、執筆地点ではSUGOCAなどの交通系ICカードを利用することが出来ない。

 以前から佐賀県長崎県との話し合いで、西九州新幹線開業後の在来線活用において、交通系ICカードの導入を推進していた。JR九州と協議した結果、設置費用を自治体が全額負担する形で導入する。運用開始は2024年度から。

利用可能エリア

 利用可能エリアの中で気掛かりなものとして、毎年11月に開催される佐賀バルーンフェスタ開催時のみ開設される、臨時のバルーンさが駅も交通系ICカードが利用できるところ。何となく想像は付くが、簡易式カードリーダーをどこからか持ち込むものとみられる。

 もう一つは「エリア跨ぎ」が規制されているところ。同じ長崎県でも、佐世保早岐⇔佐賀・鳥栖・博多方面は「福岡・佐賀・大分・熊本エリア」として解釈される一方、竹松駅より南側の大村線長崎本線(市布・長与経由)は「長崎エリア」として独立しているため、佐世保ハウステンボス⇔竹松・諫早・長崎との間は連続して利用することが出来ない

 佐世保⇔長崎の間は、同じ長崎県内でも気動車で通勤している客層がいるため、このエリア跨ぎに規制を掛けるのはいかがなモノかと思うが、単に運賃計算が面倒になるためだろう。規制緩和するにしても、定期券利用時で途中下車しないことを条件に適用、みたいな流れになるのでは?

 なお、コレとは一足お先に、ICOCA下関駅延伸(徳山⇔下関)が2023年春のダイヤ改正に合わせて導入される。しかし、下関駅JR西日本と九州とで会社境界を跨ぐため、下関駅をそのまま連続利用することは出来ない。米原駅JR東海・西日本)の時と同様、一旦、改札を出て再入場する形態になる見通しになることから、地図上では「佐世保⇔博多・小倉⇔下関⇔大阪・名古屋・東京方面」の連続利用が可能になるように見えても、実際にはその都度下車・退場する手間が発生する。中長距離移動は磁気券で。

カエルくん「佐賀・長崎のSUGOCAエリアは、約10年前の段階で完成されているんだけどね」

 SUGOCAの導入は、2015年11月の宮崎エリア新設を以て完成しており、これ以上の延伸はないと思われてきた。しかし、沿線自治体が導入に掛かる費用を自腹で負担するという条件であれば、JR九州側も利用状況を勘案しながら延伸に合意する事例が出来たといえる。

www.nikkei.com

 ちなみに、ハウステンボス駅に関しては、肝心のハウステンボスが身売りという方向で調整が進められている。この駅、将来的にどうなっちゃうのでしょうね?

豊後竹田駅のネット予約きっぷ告知

 豊後竹田駅に駅舎見学に行った時のこと。下記のような貼り紙があった。

(ペンギン)……どの口がそんなこと言ってるんだ?

 豊後竹田駅は直営かつMARS端末が設置された管理駅だが、窓口を開けない時間帯がコンスタントに設定されている。駅員に入場券と乗車券の購入をお願いしてみたが、時間外だからということで拒否。隣にある近距離券売機を使うように指示された。

www.jrkyushu.co.jp

 私のような冷やかしがアレコレ物申す立場はないものの、ネット予約きっぷを受け取りに来た客にしたら、時間外だから出て行け!(または近距離きっぷをJR大分駅まで購入し、そこで改札員の指示に従ってネット予約きっぷを受け取れ)と言われた場合、端からすりゃ不親切にも程があると思うのでは?

 理想はJR西日本の駅にみられる指定席券売機を導入し、それと引き換えに窓口を廃止することだが、そうしたアクションすら取らないあたり、豊肥本線(三重町~阿蘇 or 肥後大津)もつくづく戦力外したいという意図が透けて見えてしまう。

朝日小学生・中高生新聞、値上げ

www.bunkanews.jp

朝日学生新聞社の公式サイトより引用

 朝日新聞社の傘下にあたる朝日学生新聞社が発行する、朝日小学生新聞・朝日中高生新聞の月極め・1部売り価格を、9月1日付から値上げする。

【値上げのポイント】

  • 朝日小学生新聞
    月極め価格:1,769円→2,100円
    1部売り:72円→80円
    適用開始日:9月1日付発行分より
  • 朝日中高生新聞
    月極め価格:985円→1,200円
    1部売り:255円→310円
    適用開始日:9月4日付発行分より
  • 10月1日以降は、定期購読者を対象に電子版を無料開放。
  • 教育教材用の定価は据え置き。

魔理沙)2016・2017年に朝日直売店で買った朝小・朝中高だぜ。
霊夢)わあ!藤井聡太さん、若すぎる!

 朝日小学生新聞・朝日中高生新聞は、2016年・2017年に、当時近所にあった朝日新聞売店で一部買いしている。その直売店も、朝日新聞社の販売網見直し(改廃・委託化)の影響で、今年5月頃に閉店した。

 朝日が売れないというよりも、電子版主体に極力切り替えて、紙媒体でなければ対応できない一部の高齢者などを中心に必要最小限分だけ発行している印象があるかなと。

今日は新聞休刊日です(2022年8月8日)

 おはようございます。本日、2022年8月8日は新聞休刊日です。休刊日のため、朝刊の発行はございません。夕刊発行地域では夕刊を、統合版地域では翌日の朝刊をお楽しみに。

 最新ニュースは、新聞社と接点のある民放テレビ局・ラジオ局の番組をご覧下さい。

激動の令和4年7月、終わる

霊夢)ねえ、魔理沙?なんだか令和4年7月って、異様に長くなかった?

魔理沙)時間は普通に動いてるはずだけどな。それでも、やはり安倍元首相の銃撃事件で、一気に日本社会は混沌と暗黒の世界に入り込んだ印象はあるぜ。

霊夢)激動の7月って感じだったわね。

魔理沙東スポのネタ記事で「オオカミ男、ブラジルで銃○される」というUMAが出てきた後、国の要人がテロリストに襲われるなんて、予想も付かなかったぜ。つか、予想できんがな。

霊夢安倍氏に関しては、その後で表面化した「政治と宗教」の話で連日報道されたわね。

魔理沙)もちろんこの問題も、政教分離の原則を語る上では真剣に考えなくてはいけない話だぜ。でも、それ以前に要人が応援演説に駆けつける以上、奈良県警もちゃんと警備態勢ぐらいしとけって話だぜ。

霊夢)なんだか安倍氏の話でお腹いっぱいだったわね。

魔理沙)それだけじゃないぜ。「広島カープ3日連続逆転サヨナラ満塁ホームラン勝利」とか、「羽生結弦さんのプロ転向(事実上の引退)会見」「新型コロナウイルス BA5型の爆発的流行」「イギリス・ジョンソン首相辞意表明」「ウクライナ情勢」「KDDIがド派手に通信障害を引き起こして土下座レベルで謝罪」とか、いっぱいあっただろ?

霊夢)言われてみれば……確かにそんなニュースもあったよね。同じ1ヶ月でこんなに日本社会を揺るがす大事件が連発するのも、何だか久しぶりな気がする。

魔理沙)一つ一つ新聞(東スポでもエエぜや)の記事を振り返ると、やはり印象深い社会ネタって結構あるもんだぜ。「今月長かったけど、結局、何があったんだ?」と回想する上で、紙媒体の新聞って意外と役に立つもんだぜ。

魔理沙の「7月のニュース」で打線組んでみたぜwwwww

長崎本線 最後の特急乗車

 9月23日のダイヤ改正で西九州新幹線(武雄温泉~長崎)が開業する。これに伴い、有明海沿いを経由していた長崎本線(江北~肥前鹿島~市布経由・長崎)の特急が9月22日の最終運行を以て廃止される(正確には肥前鹿島まで向かう特急「かささぎ」が23日から運行を始めるものの、長崎までは乗り入れしない)

 ということで、新幹線開業と同時に廃止される2枚きっぷを行使して、長崎駅へ特急で移動してみた。

鳥栖駅を発車するかもめ9号(787系

多良~肥前大浦の海岸線。爆速特急でも、安全上を理由に速度低下する必要がある。

 9時14分発のかもめ9号に乗車。何度かココは乗車しているものの、やはり長崎駅まですんなり行かせてくれない。江北駅より南側になると単線となって速度が低下するし、多良駅付近では信号待ち、多良~肥前大浦の道中ではドキツいカーブが存在する影響で、著しい速度低下も生じる。有明海特有の海沿いルートであるが故に、どんなに頑張っても速達効果が犠牲になってしまうのは、戴けない。

 反面、今回は市布経由最後の難所である、肥前三川信号場での一旦停止が無かったため、そのまま浦上・長崎まで行けたのは良かった。まあ、この地点で既に11時台だったこともあるため、データイムならではの本数縮小モードに入っていたのもある。

 10時54分に長崎駅に到着。西九州新幹線の駅ホームはほぼ完成されており、新幹線のりかえ改札口からは開業寸前の様子を一望することが出来た。興味深い。

長崎駅で特急「かもめ」(787系)と記念撮影。
新幹線開業後は非電化に降格するため、特急電車は二度と入ってこない。

新幹線側は消灯しているものの、中身は在来線改札内から見れた。

乗り換え改札口。改札機はスマートEXに対応すべく、西日本・東海のモノと同じ。

 改札外では在来線・新幹線どちらも使える新しい商業施設が完成している。一方で、路面電車アミュプラザ長崎側(いわゆる、建て替え前の旧・長崎駅跡地)は、ロータリー整備や商業施設の建設などでもう少し時間を要する見込み。新幹線開業から2~3年後、どのような姿になっているのでしょうね?

最後の「2枚きっぷ」

2枚きっぷ(福岡市内⇔長崎駅

座席指定券(かもめ9号)

 行きがけのみ、鳥栖→長崎の指定席に乗車。しっかり「かもめ9号」と書かれたきっぷを手に入れたことで、記録を残すことが出来た。帰りは出発時間帯を考慮して、自由席に。13時台だと自由席には余裕で着席できた。

 2枚きっぷはJR九州の公式にも掲載されている通り、西九州新幹線の開業と同時に廃止され、その役割は「九州ネットきっぷ」(当日券)に引き継がれる(福岡市内⇔長崎・大村・竹松の2枚きっぷ有効期限は、開業前の9月22日最終まで)。なお、新幹線開業後に肥前鹿島へ向かう特急「かささぎ」に対する2枚きっぷは、9月23日以降も継続発売はされるものの、2枚きっぷ(回数券)自体、JRグループ共通で廃止される傾向にあることから、そう長くは持たないと覚悟するように。