そらマメさん鉄道局・流通局

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特急「有明」 今のうちに乗車しておいた件

fuwafuwaame.hatenablog.com↑の話も参照。

 2021年3月13日のJRダイヤ改正で、名門特急「有明」が廃止される国鉄時代から鹿児島本線を走る代表的な特急列車だったが、その後は「つばめ」が出てきたことで徐々に出番が減らされ、九州新幹線開業後は、ホームライナーのような役割に降格。現在は6時台に発車される、大牟田発・博多着の「有明」が1本あるだけになった。

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名門特急、ついに「戦力外通告

 廃止されるのを前に、一度乗っとこう(にわかレベル)ということで乗車券・特急券を購入し、実際に博多駅まで乗ってみることにした。

乗車券・特急券

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特急「有明」の乗車に必要な乗車券・特急券(1枚完結)

 特急「有明」は、前寄り1号車のみグリーン車指定がある以外、基本的には自由席のみで構成されている。また、きっぷにはどこにも「有明」だけしか乗車出来ないことを促す表記がなく、途中のJR久留米駅から「ゆふ」ゆふいんの森」「かもめ」などに乗り換えてもOK。あくまでも利用当日限定の特急券・乗車券だけであり、指定席券などの部分は全く勘案されていない。

実際に乗ってみた(羽犬塚→博多)

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羽犬塚駅の発車標に「特急」の文字を見たの、何年ぶりなんだか。

 今回は思い出を蘇らせることから、筑後船小屋駅が出来る前までホームグラウンドとしていた羽犬塚駅からスタート。羽犬塚駅には6時59分に到着し、1分後の7時00分に発車するため、普通は朝刊配達の仕事が終わったら帰宅するところを、そのままファストフード店に立ち寄って朝食をとった後で羽犬塚駅に向かった。

 3分ほど遅れたモノの、その後は順調に走っていく。普通列車(811系・813系・817系など)は性質上、どうしても走行音がうるさく、列車によっては乗車時間のニーズに似合わないロングシート(811系)や硬いクロスシート(817系)が当たってしまって、正直、乗り心地は悪い。一方、「有明」は787系を利用して運行しているため騒音対策も万全であり、自由席であってもクロスシートはフワフワして快適。「以前はこのような特急にお世話になってたんやな……」と感銘しながらウトウトしていたら、7時40分頃に博多駅に到着。あっけない終わり方である。

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字幕に描いてある「特急 有明 博多」の文字も、あと3ヶ月くらいで見れなくなる。

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移動速度としては快速とそんなに変わらないはずだが、それでも「特急」だけに速い速い。

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7時40分頃に到着。「有明」の787系と、当該区間を走る在来線快速813系と記念撮影。

蘇る思い出

 特急「有明」に関しては、九州新幹線が全線開業する前まで「リレーつばめ」も含め、博多~熊本・新八代をバンバン走っていた頃を知っているので、すっかり快速以下のローカル駅に降格した羽犬塚駅から「有明」に乗車したのは、どこか「懐かしいなぁ~」って印象だった。「新幹線が出来る前は、この特急で博多・小倉に遊びに行ってたんやね」としみじみ感じながらも、朝7時頃からの出発で、約40分程度で博多に着いちゃう所を見る限り、新幹線の絶大な力とケタ違いの速達効果を再認識した気分だった。

 ダイヤ見直しが発表された12月18日の地点で、廃止される前に一度乗っとこうと決断。こう言うと何だか葬式鉄みたいなノリになってしまい、自分も人のこと言えないのだが、少なからず久留米以南の鹿児島本線の特急にお世話になった以上、あの頃を懐かしめただけでも有り難く思う。今後、臨時列車など余程のことがない限りは、二度と久留米以南に特急が走ることはないため、チョッとラッキーな一日だったかなと。

 逆に「かえり」となる羽犬塚駅まで向かう方が大変だった。