そらマメさん鉄道局・流通局

鉄道旅行・新聞の流通考察・雑談がメイン。

一部売り新聞を買わなくなる基準点

 ここ最近は、1部売り新聞(朝刊・夕刊を駅売店やコンビニなどで購入)を滅多に買わない。以前であれば遠方地はもちろん、近所でも重大なニュースが飛び込んできた時は、後々を考えて一部買いすることが多かったが、今年から始まった値上げラッシュで、急激に新聞を買おうという意識が薄れている。

全く買わない訳ではないが、明らかに以前よりかは購入機会は減った。

 どの値段だと買わなくなるのかを個人的に分析した結果、やはり150円の壁が大きい。他の菓子類やドリンクなどと天秤にかけると、150円であればCASE BY CASEで新聞を買って読んだ方がいいが、それを超えると菓子類の方がお得になる。もちろん菓子類も菓子類で物価上昇に伴う値上げが相次いでいるものの、電子版で代替を果たしている新聞と比較すると、やはりどうしても食料系に手を出す方がよいという結論に達してしまう。

 一般紙ですら、元々は140~150円で推移していたものが160円を超えると、途端に読者離れが加速する(現に、自分のとこも夕刊の減少率が酷い)のに、電子版に流れ込みやすいスポーツ紙であれば、尚更酷い。店舗によっては値上げ効果が原因で搬入部数が大幅に削られるか、もしくは即売を辞めてしまう所が出ている。

 月極め契約で新聞をこよなく愛する高齢者にしてみれば、チョッとの値上げ程度では別に何とも思わないかもしれないが、店にしてみれば多少の顧客離れですら痛手となる。原材料費の高騰が原因とはいえ、次、もしも値上げ(それも1~2年の間で)となれば、余程の熱心な愛読者でもない限り、維持するのは困難とみている。

 電子版を公開している以上、本来はそちらに誘導して、少なくとも速報性を伴うニュースを充実する代わりに夕刊廃止をすべきだが、一部のコア読者や特定思想を抱く人間に対して忖度を繰り返し、セット割れ度外視な状態で発行をし続けるのもたかがしれる。2023年の値上げは、紙媒体の供給体制を根本的に見直す機会だったのではなかろうか。