そらマメさん鉄道局・流通局

鉄道旅行・新聞の流通考察・雑談がメイン。

道新スポーツ休刊へ

www.doshinsports.com 北海道新聞社の傘下が発行している道新スポーツが、2022年11月30日付を以て紙媒体での発行を終了し、翌12月1日以降は完全な電子版での公開に切り替える

 道新スポーツは1982年9月に道新のサブセット扱いで発行され、「お茶の間で読めるスポーツ紙」をスローガンに、ブロック紙によるプロ野球・芸能・競馬情報などを取り上げてきた。当初は北海道新聞社直轄だったが、後に道新スポーツ社に分社化・取材編集が委託され、さらに2019年以降は北海道新聞ホットメディア社に再委託という形で現在に至る。

 また、道新という名前ではあるものの、北海道日本ハムファイターズコンサドーレ札幌の情報を除けば、大部分がサンケイスポーツの早版をそのまま転載しており、道民の間からは実質的に「北海道で流通するサンスポ」とみられていたようである。

 2022年8月地点での発売部数は、約2.9万部。

霊夢清宮幸太郎、プロ第1号ヒットの道新スポだわ。
魔理沙)清宮、立場的に見て斎藤佑樹さんっぽくなるんじゃねーか?

 私は、プロ入り後初の第1号ホームランを打った清宮幸太郎選手の話(2018年5月10日号)が載った道新スポーツを大切に保管している。休刊宣言が掲載された道新スポーツも手に入れてみたいなと思う。

国葬反対言うけどさ ●

 今日は安倍元首相の国葬であり、反対派である朝日新聞毎日新聞東京新聞中日新聞東京本社)・共同通信社(それに加盟し、明確に反対の姿勢に同意する地方紙を含む)などは猛反対を繰り広げている。

 ただ、月刊誌選択9月号の記事の中では、少なくとも社長・会長級の役員は参列するとのことで、あれだけ猛反対していた報道機関との説明に矛盾が生じているという疑惑が浮上してる。実際、参加型SNSでは、その説明を求めて署名活動を行っている様子だ。

www.change.orgsakisiru.jp 結果はというと、反対派の報道機関は終始一貫ノーコメントなのだが、販売・配達の現場に携わる私の考えとしては、新聞「社」としてはそうせざるを得ないのかな、とも見ている

 取り分け、新聞業界からしてみれば、安倍政権時代に軽減税率が適用されたことから、新聞の売り込み・売りさばきの視点で見れば雀の涙程度とはいえ、業界揃って感謝はするだろうし、仮に記者と同じように大騒ぎでもすれば、取材先の政府機関や行政・政党から追い出されるのは想像がつく。

 つまり、「紙面の世界」では猛反対をしても、営業は別。以前よりかはデジタル化が進んでいるとはいえ、日本の新聞は宅配をして成立している以上、そうした部分まで口を出してはならないからだ。その辺はビジネスライクでお付き合いってこと。

 「世論が真っ二つ」「民意なき政府の暴走」「安倍氏の功績に感謝」「全世界は彼を高く評価している」 ……聞き心地のよい言葉を使って見出しを埋めるが、それは全てセールストークに過ぎんのさ。新聞紙の宅配が高齢者に偏り、中年層以下は無関心という惨状をみる限り、いかにして顧客を守っていくかで精一杯の新聞業界である。今後もイデオロギーで売り込め! という状況は変わらないものとみている。

???「民意よ、どこへ?」
魔理沙)セールストークだよw

肥前山口駅から江北駅へ

 9月23日の西九州新幹線開業まで、あと1日となった。

 佐賀県杵島郡江北町にある肥前山口駅は、明日の新幹線開業と共に「江北駅」へと切り替わる。あくまでも駅名変更のみで、特急列車(リレーかもめ・かささぎ・みどり・ハウステンボスの運行そのものは特に変化はないが、せっかくなので昨日の武雄方面の郵便局めぐりをしたついでに立ち寄ってみた。今日・明日は物凄く多そうだぞ~~

肥前山口駅(現・江北駅

肥前山口駅時代、最後の駅見学

 長崎本線有明海沿いを経由していた頃、国鉄時代は別の特急列車との連結作業で賑わっていたそうだが、現在は単独でそれぞれの特急列車・普通列車が停車する程度。訪問時は若干名ながら鉄道ファンによる列車撮影の姿も見受けられ、駅名変更と共に長崎方面の運行体系が大きく変わる明日に向けて、別れを偲んでいる様子が窺えた。

駅名標は9月22日の最終列車を以て交換される。

肥前山口駅着の国鉄415系電車。字幕も明日からは「江北」に。

入場券・乗車券

MARS端末で発券した入場券(85mmきっぷ)

MARS端末で発券した乗車券(85mmきっぷ)

近距離券売機による入場券。乗車券は忘れました。

駅スタンプも忘れずに。江北駅に変わった後、スタンプも撤去されるんだろうなぁ。

 肥前山口駅江北駅)のみどりの窓口は、訪問当時は朝方しか開いていないため、9時台を狙って、入場券・乗車券を購入することに。駅名変更に伴う鉄道ファンの利用を見越してか、駅員もMARS端末操作に関しては、操作に慣れた手つきでパパッと発券していた。

 余談だが、西九州新幹線開業後も、この駅に指定席券売機が導入されることは一切ない。よって、窓口が閉まる昼以降の乗車券受け取りは、車内で申告するか、受取を朝のうちに済ませるか、もしくは佐賀駅 or 武雄温泉駅で対処する必要がある。リレーかもめ(≒実質、新幹線)が停まる駅なのに窓口時短強化+指定席券売機ナシって。不親切にも程があるわ……

感想。

 思い残すことは……特にない。駅名が変わるだけだし、肥前山口(江北)以南が戦力外となり、完全に廃線となってしまうのであれば「う、う~ん(汗」と考えるかもしれないが、あくまでもリレーかもめ主体のダイヤを主体としつつ、たまに「かささぎ」「みどり・ハウステンボス」がやってくる程度のモノなので、直ぐさまこの駅が絶滅に追いやられる訳ではない。だとすれば、一応、記録として残すぐらいでソッとしておくのがいいのかな~と言うのが私の感想。

明日からの江北駅でお会いしましょう。

一筆書き乗車の駅が変わる?

肥前山口(江北)駅は、JR最長片道きっぷの末端駅として知られる。

 肥前山口(江北)駅は、JR最長片道きっぷの旅のゴール地点とされているが、西九州新幹線開業後は、大村線・新大村駅にその座を譲る見込み。これは一筆書きルートの経路上、今までは早岐肥前山口(江北)に到達すると、有明海沿いの長崎本線を一度通過していることから、この駅で一筆書き乗車が終了していた。西九州新幹線開業後は、早岐→武雄温泉→(新幹線経由)→新大村の経路が追加されるため、若干ながら営業キロが長くなる。

news.railway-pressnet.com ……ただ、この「JR最長片道きっぷ」も、いくらでも解釈を曲げることは可能な上、JRグループとしても旅客営業規則などで公的に説明している訳ではない。「新幹線はNG」とするかどうかで不毛な論争が発生するのが目に見えている以上、あくまでも「当時のNHK番組のローカルルールではそうだった」という程度で軽く流すぐらいが一番だとみている。(客観)

鳥栖以南の交通モードきりかえを前提としたダイヤ再編案

 西九州新幹線が開業する9月23日より、鹿児島本線鳥栖駅以南における運行本数が大幅に削減される。削減の理由としては、

  • 新型コロナウイルス感染症流行に伴う、利用客数の大幅減から回復できていないこと。
  • リレーかもめ(西九州新幹線のりつぎ)を初めとした特急列車を優先させるため、それまで久留米駅を軸にダイヤが変わっていたものを、鳥栖駅に集約。
  • 朝夕は通勤・通学客を理由に快速列車を残すものの、それ以外の時間帯は空席が目立つため、区間快速の必要性が無くなった。
  • 都市間輸送の役割は九州新幹線に完全に移管しており、短距離における地域間輸送に関しても、10年前の新幹線全線開業から順調に変化し続けていることから、抜本的な見直しが必要。

 こうした理由が挙げられる。

 あくまでも今回のダイヤ見直しは、激変緩和措置の一環から、朝夕を除いたデータイム・ナイトタイムの運行本数を、鳥栖大牟田は1時間2本、大牟田~玉名は1時間1本のペースで見直すが、事実上の都市間・地域間輸送の役割を終えた当該線区の鹿児島本線は、交通モード転換を前提とした戦力外・自由契約を行うべき時期に差し掛かっている

 そこで、より現実的に「客・JRどちらも困らない程度」鳥栖~熊本のダイヤを見直すなら、どのような運行形態が理想的か考えていく。

列車とその運用形態

 全般として、この線区に投入する車両は、一部で使われている国鉄415系電車か、キハ47形といった気動車で十分であるJR九州が非常に苦しい経営を行っていることから、予算の都合で車両の増産を放棄した以上、予備も含め、比較的高速輸送が行える817系などを福岡・北九州都市圏に集約させ、代わりに北九州都市圏で使われている415系と置き換えて延命を図る。

 但し、415系関門トンネルを行き来する際、直流・交流の切り替えが行える唯一の車両であることから、迂闊に投入して関門が走行不可になっては困る。鳥栖大牟田・荒尾は平地が多く、後述の「データイム運行なし」という案も考慮して、思い切って非電化に降格した上で、比較的多く残されている気動車(キハ47形・JR九州125形など)に置き換えるというのも提案したい

(地獄の戦力外案内人・Suicaのペンギン
鳥栖以南は415系・キハ47形などの国鉄式で。身の丈に合った車両で我慢。

もしもボロ気動車に変えるなら、上空を走る電線を取り外して非電化に降格。

 現在は平日と土日祝日でダイヤが異なるが、これも2023年以降のダイヤ見直しで、平日と統合して共通化を図る。その際、鳥栖駅でリレーかもめなどの特急列車に乗り換えやすいよう、接続列車を調整する方向で検討する。

鳥栖~久留米

 鳥栖と久留米の間を極端に減少させると、乗り換え客に対して不利を被る可能性が高い。そのため、この部分は快速を廃止する代わりに、1時間2本を堅持した上で、鳥栖駅で特急・快速列車のりかえがシームレスに行えるようなダイヤを組む。

久留米~大牟田・荒尾

 通勤時(朝7時~9時台、16時~19時台)のみ1時間2本とする以外、原則としてデータイムの運行を大幅に取りやめる。具体的には、1時間2本の所を1時間1本にまで削減し、かつ、最も利用客が少なくなる10時~13時台と、14時~15時台、20時以降は運行しない時間帯を設ける。終電も、現在の22時台を更に早め、21時台を以て運行終了するように考慮。

荒尾~玉名・木葉

 この部分は最も空気輸送が大きく、JR九州の負担が極めて大きくなる線区であることから、交通モード切替に着手する。しばらくは沿線自治体との対立が生じるものの、理解を得ていただく以上、概ね2時間に1本の間隔で運行するように見直す。

 当該線区は廃線後、有明海沿岸道路への用地転換を行い、バス輸送による地域間輸送をJR側も協力する形で実施。

鳥栖以南で最も乗客がいない荒尾~玉名は、有明海沿岸道路に転換。

玉名・木葉~熊本・八代方面

 この線区は熊本都市圏への通学・通勤客が多いことや、熊本駅を軸とした熊本市内への旅行客が多く目立つため、直ぐさま廃止とはしない。但し、この線区においても、朝夕の通勤ラッシュ時以外は、原則として1時間2本程度、植木~玉名及び、宇土~八代に関しては、1時間1本の間隔になるように調整する。

完全無人化(または簡易委託化)の推奨

 久留米駅筑後船小屋駅を除き、久留米~上熊本における完全無人化、または更なる簡易委託化を推進する。但し、完全無人化を行うことで不正乗車などが起きやすくなる問題に対処するため、下記の要領で改札業務を切り替える。

  • 羽犬塚大牟田簡易委託駅に降格。但し、最も通勤客が多くなる朝夕時間帯のみ、出張という形で出札駅員を派遣する。
  • 本数が極端に少ないデータイム時は、時折、抜き打ちの形で運転士とは別に、出札業務を行う駅員を2~3人搭乗させて、不正乗車の減少に勤める。
  • 荒木・羽犬塚筑後船小屋・瀬高・大牟田・荒尾のみ、交通系ICカード乗車券での乗り降りに対応するほかは、基本的にカードリーダー改札機を撤去。列車内での直接支払いを行うように促す。

まとめ

 前述の通りに鳥栖駅でリレーかもめと接続することや、鳥栖以南の都市間輸送が終焉を迎え、地域間輸送においても、鳥栖~久留米」「久留米~大牟田・荒尾」「玉名~熊本~八代」「植木~熊本~宇土と、概ね4系統で分散化されていることを踏まえれば、上記の再編が妥当と考える。

現実的に考えられる、鳥栖以南のパターンダイヤ見直し案

 仮にこのダイヤを組むとなった場合、JR九州は丁寧な説明と、自治体からの圧力に屈しない形で断行する必要がある。一方で利用者の方も、それまでの一本通しでの鳥栖~八代移動は、今の交通環境の変化に対応し切れていない、時代遅れの鉄道輸送であることを理解しなければならない。

今日は新聞休刊日です(2022年9月12日)

 おはようございます。本日、2022年9月12日は新聞休刊日です。休刊日のため、朝刊の発行はございません。夕刊発行地域では夕刊を、統合版地域では翌日の朝刊をお楽しみに。

 最新ニュースは、新聞社と接点のある民放テレビ局・ラジオ局の番組をご覧下さい。

自分の店が新聞屋グランドスラムになった訳だが。

 近所にあった新聞屋が廃業したため、その銘柄を私が通勤している販売店に委託することになり、結果として新聞屋グランドスラム(地方紙+全国紙)が誕生。更には今月からとある宗教紙も委託配達するようになり、頭が一杯いっぱいである。

 単純に配達員の確保が出来ないことと、少子高齢化社会においてペイの奪い合いをすることが困難な状態になったこと、折り込み広告の減少など、様々な要因が重なって改廃が発生した訳だが、さすがにグランドスラムの状態では遅配が当然のように起こり、誤配も犯しやすい状況になっている。その割に賃金は殆ど据置だから、作業量が増大した割に、配達員に掛かる負担は一方的かつ非常に大きくなっただけといえる

 こうした状況下では、いくらその販売区では独占状態であっても負担増になるだけでリターンが殆どなく、私も含め、他の配達員さんや販売店側も気力を失うばかりである。

 もちろん、新聞社もグランドスラム化・配達量の一方的増大に伴う対策は練っており、電子版配信を半強制的に行う銘柄も出てきている。朝日新聞社の場合は独立した専売店を出来るだけ廃止し、委託化と電子版契約を前提とした紙面作りにシフトしている様子だ。

 ただ、その場合でも配達が大原則であることに変わりなく、仮に完全な電子版に舵を切ろうとでもすれば、一番のお得意様である(PC・スマートフォンなどを扱いきれない)高齢者を敵に回すことにも繋がる。板挟みの状況下でこんなデリバリーが続くわけがないのは理解していても、一方で紙媒体からの脱却を図ろうとでもすれば横槍が入りまくって、結局は現状維持+事なかれ+一部の偏った思想を抱く人間への異常な忖度が加速するだけなのは目に見える。

 はぁー、やってらんねぇ。。。(と言いつつ、実際には仕事してるんだけど)

真・しくじりスポーツ紙

 別の方からいただいた青春18きっぷを利用して、北九州方面へ電車旅行をした時のこと。久しぶりに駅売り新聞を眺めてみた。

fuwafuwaame.hatenablog.com

 昨日の一報で西日本スポーツは来年3月末で休刊(電子版へ完全移行)となるため、西スポを買って想い出を残そうとする在福人が居るのかなと思って立ち寄ったところ、他のスポーツ紙や一般紙を含めて、普通に在庫がたくさん残されていた。下手すると朝方に搬入されてそのまま、という所まであり、紙媒体での新聞が、実質的に役割を終えていることを痛感させられる

博多駅のコンビニ。……辛うじて西スポがあと1部の状態だった。

でも、他のコンビニだと他紙も含めて「そのまま」。

 試しに博多駅西スポを買ってみたが、福岡・博多の玄関口という極めて重要な駅であるにも関わらず、版立ては「3」(早版)で固定されている。こんな感じだから、西日本新聞社と隣接する西鉄福岡天神駅ですら「3」の可能性が極めて高い。福岡市内と都市圏で宅配する客層に限り、遅版の「4」が出回るといった具合だろう。

博多駅改札内西スポお買い上げ。良かったね、ホークス勝って。

……中身は3版(早版)。

 恐らくは「休刊となるのは寂しいが、だからといって今更必要かと言われると、別に要らない」という程度の認識とみている(もちろん、3月末の休刊が近づけば、記念として購入していく読者が増えていく可能性はあるだろう)。

 情報取得の手段が多様化し、昔みたいに紙媒体を入手して選手の動向をくまなくチェック、あるいは競馬・公営競技の情報が記された新聞を事前に買っておき、紙媒体を手にしながら勝ち馬・1位を獲得しそうな選手を予想するために赤ペンと短波ラジオ受信機(+酒とツマミ)を用意する……といった光景も、スマートフォンなどの多機能情報端末に役割が移動し、もはやそうしたオッサンを見つけ出す方が大変な時代になっている。

 それを踏まえると、現代社会において紙媒体の新聞を陳列するのは、搬入先にすれば負担となるばかりか、そもそも新聞の存在すら分からないバイト店員(若者・外国人)が不思議に思うのも理解できるし、新聞社や即売業者にしたら返品・販売店の在庫を多く抱えて、発行部数の削減や流通体制の更なる見直しを求められるのは言うまでもない。見直しを進めた挙句、最終的にはターミナル駅のコンビニ(それも1店舗のみ)で細々と1~2部程度売ってるという程度まで削減され、完全電子化に移行する銘柄が後追いするのは避けられない諸行無常

ホークス情報はスポニチが継承か?

西スポの役割はスポニチが継承か?

 ……ところで、西スポ休刊に伴い、ホークス情報を伝える紙媒体の新聞はどこになるのか考えてみたが、恐らくはスポーツニッポン(西部本社管内)になるものとみている。今年に入ってホークス情報を1面・野球面で詳しく取り上げるようになり、西スポでは不足していた公営競技・芸能面・アダルト面の話も、規模を縮小しながらもしっかり掲載している。特にシーズン中は毎日新聞社で開催される都市対抗野球・夏の全国高校野球(準決勝・決勝を除く)の時ですら、一面はホークスだった。

 こうした行動を素早く移すあたり、スポニチ側は西スポの休刊を予測していたのではとも勘繰る。